研究課題/領域番号 |
11450389
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
経塚 雄策 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (80177948)
|
研究分担者 |
濱田 孝治 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (30294979)
磯辺 篤彦 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (00281189)
|
キーワード | 海水交換 / 水質改善 / 閉鎖海域 / 流動制御 / 粒子追跡法 / 数値計算 / 潮流 |
研究概要 |
平成11年度の研究では、我が国における主な閉鎖海域の地形的な特徴について調査し、閉口部鉛直断面積と閉鎖海域平面積の比で定義される閉鎖度指教によっていくつかのタイプに分類を行った。また、流動制御を行って海水交換を促進することが現実的と考えられる地方の漁港を対象として同様な閉鎖度を調査し、閉鎖度指数によって分類した。これと並行して閉鎖海域の海水交換率を求めるために、粒子追跡法による数値シミュレーション法を開発し、予備計算として矩形の港湾に対して数値計算を実施した。その結果、開口部の大きさと形状に関して興味深い結果を得た。 また、数値計算結果を検証するために潮汐水槽において模型実験を実施した。トレーサーとしては直径が2cmほどのプラスチック球とピンポン球を使い、計算と同条件で、上げ潮時に矩形湾全域にトレーサーを投入した。以後の動きを画像として取り込み、複数校の画像から速度場の分布を求め、計算結果と比較した。その結果、投入後一周期を過ぎる頃からトレーサーはお互いにくっついて、団子状態となり、安定した実験が難しいことがわかった。ただし、投入直後からのトレーサーの分布や速度分布については計算値とほぼ同様であった。 現在、上述の手法を現実的な問題に適用するために閉鎖性が強いと思われる瀬戸内海の一漁港を取り上げ、矩形港湾と同様な数値シミュレーションを実施中である。
|