研究課題/領域番号 |
11450392
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
井上 千弘 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30271878)
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研究分担者 |
須藤 孝一 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90291252)
千田 佶 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10005499)
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キーワード | 鉄酸化細菌 / 水銀耐性遺伝子 / ベクターDNA / エレクトロポレーショシ / 銀耐性 / クローニング |
研究概要 |
鉄酸化細菌を利用したバイオリーチングは、既存の乾式製錬プロセスと比較して環境への負荷が小さいため、今後21世紀型金属製錬プロセスに発展していくことが期持されており、高いバイオリーチング能力を有する鉄酸化細菌を作製し、バイオリーチング反応装置をコンパクトにすることができれば、浮選精鉱などの高品位鉱の処理にもバイオリーチングの適用範囲が拡大可能となる。そこで本研究においては、鉄酸化細菌の能力を抜本的に改善するための基礎研究として、第一鉄イオン酸化能力が既存の菌株と比べ数倍程度高い鉄酸化細菌を分子生物学的手法で作製・育種するとともに,その遺伝子組換え体の野生株に対する競争力を評価することを目的とした。 形質転換効率を向上させるため、ベクターDNAのうち鉄酸化細菌プラスミドの部分の変更を行ったが、エレクトロポレーション法によるベクターDNAの導入効率の改善は見られなかった。一方、ベクターDNAの導入に成功した形質転換体におけるベクターDNAの安定性の検討を行い、純粋培養系では水銀イオンが存在しない状態で10回以上植え継ぎを行っても、ベクターDNAは安定して存在することが確認された。 鉄酸化細菌の遣伝子組み換え体の選択マーカーとして、既存の水銀耐性遺伝子以外のものとして銀耐性遺伝子に着目した。当研究室保有株の中から極めて高い銀耐性を示す菌株E-24株について、その耐性機構の検討を行い、銀イオンを積極的に体外に排出している可能性を見いだした。
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