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2001 年度 実績報告書

カキ属におけるアポミクシスの実証・誘発と倍数性育種への利用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11460011
研究機関京都大学

研究代表者

杉浦 明  京都大学, 農学研究科, 教授 (00026379)

研究分担者 田尾 龍太郎  京都大学, 農学研究科, 講師 (10211997)
米森 敬三  京都大学, 農学研究科, 助教授 (10111949)
キーワードアポミクシス / マメガキ / アメリカガキ / 栽培ガキ / 胚のう形成 / デイプロスポリー / 非還元卵 / 倍数性変異
研究概要

1.昨年に引き続き、マメガキ(Diospyros lotus)とアメリカガキ(D.virginiana)の成木を種子親として、同種および栽培ガキ(D. kaki)花粉を受粉して結実率と種子形成を調査した。マメガキではどの系統でも同種花粉の受粉では結実率も種子形成も高かったが、異種の栽培ガキ花粉の受粉では結実率は系統間で大差があり、種子形成はきわめて低かった。マメガキの3〜4年生の鉢植え個体を種子親にして異種花粉を受粉した結果、成木よりも種子の獲得数は多かった。したがって、アポミクシスによると思われる種子形成は樹体条件に影響されるところが大きいと考えられた。いっぽう、アメリカガキに栽培ガキを受粉したものでは、軟核種子が形成され交雑の可能性が高くアポミクト個体であるかどうかの確認が必要であった。
2.アポミクシスの可能性が示されたマメガキについて、胚のう母細胞から胚のう形成期まで組織的観察を行ったところ、多くのサンプルでは正常な減数分裂が観察されたが、一部の胚のう母細胞では核が2分子に分裂した段階で分裂が停止し、その1分子は退化して残り1分子が2倍生の胚のう形成することが認められ、デイプロスポリー型のアポミクシスを行うことが示唆された。
3.カキには非還元花粉が存在するため、非還元卵も発生しアポミクシスを起こす可能性があるので、カキ10品種の培養胚由来の実生についてプロイデーアナライザーにより倍数性を調査した。その結果、品種'藤原御所'で特異的に高頻度で倍数性変異が認められ、6倍体以外に9倍体、12倍体、あるいは異数体が出現した。これらのうちにはアポミクシスによるものが存在している可能性も考えられたが、それを確認するには至らなかった。しかし、これらの倍数体は品種の育成に利用できる可能性が考えられる。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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