| 研究課題/領域番号 |
11460018
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| 研究機関 | 東北大学 |
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研究代表者 |
羽柴 輝良 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (20189476)
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| 研究分担者 |
佐藤 茂 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (40108428)
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| キーワード | Heteroconium chaetospira / 植物体内共生 / 地上部への抵抗性の誘導 / A.brassicaeの病徴抑制 |
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| 研究概要 |
H.chaetospiraによるハクサイ根内への侵入および定着の過程を光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡により調査した。H.chaetospiraはハクサイ根の表面に付着器を形成し、そこから侵入菌糸を伸ばして細胞内へ侵入した。細胞内菌糸は再び付着器様構造を形成し、隣接細胞への移行を繰り返しながら定着部位を拡大した。エンドファイト菌糸はハクサイ根の表皮および皮層細胞内に存在したが、維管束細胞内には確認できなかった。エンドファイト接種根と非接種根の細胞の内部構造を比較したところ、両者の間に明らかな差異は認められず、エンドファイト菌糸が宿主細胞の核やミトコンドリアなどの構造を加害している兆候も認められなかった。H.chaetospiraは宿主植物体内において共生的に存在しているものと考えられた。一方、本菌は地下部に接種されたハクサイに対して、Plasmodiophora brassicaeによるハクサイ根こぶ病、Verticillium dahliaeによるハクサイ黄化病などの、難防除土壌病害を、圃場レベルで抑制する効果を付与することが報告されている。今回、H.chaetospiraによるハクサイ地上部における抵抗性誘導の有無を調査するため、黒斑病Alternaria barassicaeのハクサイ葉面への接種を行った。その結果H.chaetospira接種ハクサイではA.brassicaeの病徴を抑制する傾向が見られた。このことよりH.chaetospiraでは地下部のみならず、地上部においても抵抗性を誘導することが示唆された。
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