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2000 年度 実績報告書

昆虫の脳・中腸・生殖腺におけるインドールアミンN-アセチル転移酵素の構造と機能

研究課題

研究課題/領域番号 11460021
研究機関神戸大学

研究代表者

竹田 真木生  神戸大学, 自然科学研究科, 教授 (20171647)

キーワードメラトニン / N-アセチル転移酵素(NAT) / Cycle / 概日振動 / 光周性 / 生殖腺成熟 / Period / Double time
研究概要

(1)ショウジョウバエNATをGSTとの融合蛋白質として発現し、抗体をつくり、サクサンの脳を免疫化学的に染色したところ、Period,Double timeと同じ細胞に陽性反応が在ったので、NATからメラトニンへの生合成系がサクサンの概日時計の出力系にかかわると考えられたので、メラトニンの脳内含量の変動をRIAで調べた。メラトニンは夜高い値を示した。(2)サクサンの休眠は低温と長日で覚醒するが、この過程でNATは休眠深度が浅くなるに従って活性が高くなってくる。このことは、NATが光周期の数を数え、低温の持続時間を測る、計数機構になっているということを示唆する。(3)鶏のNAT遺伝子の発現は上流のプロモーター領域にE-boxと呼ばれるエンハンサー領域がある。この領域にBmal-1が結合することで転写が促進される。そこで、カイコのライブラリーからBmal-1のホモログである、Cycle遺伝子をクローニングした。カイコではCycleは少なくとも2つの転写産物を生成することが明らかになった。始めにクローニングされたものは1つのPAS領域という2量体形成部位をもっていたが、2番目に取れたものは2つのPAS領域を持っていた。現在このCycleの発現様式の解明と抗体をつくっている。(4)サクサン脳からcDNAライブラリーができた。このライブラリーからサクサンNATの遺伝子をクローニングする予定である。(5)飲水に加えたメラトニンがイエコオロギの歩行リズムを同調させた。(6)NATはワモンゴキブリの卵形成にも関わることが示唆されているが、ワモンゴキブリの卵黄蛋白質を形成するビテロジェニンの2つ目の遺伝子がクローニングされた。マデラゴキブリのビテロジェニンもクローニングできた。(7)ワモンゴキブリ脳のcDNAライブラリーを構築中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Tohno,Youhei: "Two types of diapause development in the Chinese oak silkmoth,Antheraea perinyi."International Journal of Wild Silkmoths and Silk. 5. 31-39 (2000)

  • [文献書誌] Tufail,Mohammad: "Cloning of vitellogenin cDNA of the American cockroach,Periplaneta Americana and its structural and expressin analyses"Archives of Insect Biochemistry and Physiology. 45. 37-46 (2000)

  • [文献書誌] Sattelle,D.B.: "Immunocytochemical localization of putative γ-aminobutyric acid receptor subunits in the head ganglia of Periplaneta americana using an anti-RDL C-terminal antibody."Neuroscience Letter. 289. 197-200 (2000)

  • [文献書誌] Choi,K.-H.: "Developmental and life history characteristics of the mushroom fly,Coboldia fuscipes."Applied Entomology and Zoology. 35. 495-504 (2000)

  • [文献書誌] Loeb,M.J.: "Apoptosis in cultured midgut cells from Heliothis virescence larvae exposed to various conditions"Archives of Insect Biochemistry and Physiology. 45. 12-23 (2000)

  • [文献書誌] Yamano,H.: "Melatonin in drinking water influences a circadian rhythm in locomotor activity in the house cricket,Acheta domesticus"Journal of Insect Physiology (in press). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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