研究課題/領域番号 |
11460026
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
浅野 眞一郎 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (60222585)
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研究分担者 |
佐原 健 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (30241368)
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キーワード | Bacillus thuringiensis / コガネムシ / 殺線虫活性cry遺伝子 / cryB28遺伝子 / cry 1遺伝子 |
研究概要 |
本年度は、ドウガネブイブイに活性を有するB.thuringiensis serovar galleriae BBT2-8株のcry遺伝子(cryB28)の非結晶産生Bt菌株での発現を行った。また、先にクローニングされたjaponensis 302株由来のcry302遺伝子とのドウガネブイブイ・マメコガネに対する殺虫活性を比較した。その結果、cryB28遺伝子は、ドウガネブイブイならびにマメコガネに対して強い殺虫活性を示した。しかしながらcry302遺伝子においてはこれらのコガネムシに対して殺虫活性を示さなかった。また、cryB28遺伝子は、従来防除が難しいとされてきたドウガネブイブイ3令幼虫に対しても殺虫活性を示し、BBT2-8株がドウガネブイブイ防除のBT製剤として有用であると考えられた。 鱗翅目昆虫に殺虫活性を示すBt菌株、wuhanensis株よりcry1Db遺伝子をクローニングした。このcry1Db遺伝子はコナガ・ハスモンヨトウに対して強い殺虫活性を有していることが明らかとなった。さらに、morrisoni INA67株よりcry1Fb遺伝子がクローニングされたが、この遺伝子は、カイコ・コナガ・ハスモンヨトウに対していずれも活性を示さなかった。 線虫類に対して殺線虫活性を有するBt菌株の選抜と、そのcry遺伝子の検索を行った。その結果、殺線虫活性を有するBt菌株は選抜できなかった。そこで、線虫に対して殺虫活性を有するcry6B遺伝子を合成し、クローニングし、大腸菌で大量発現させた。当研究室で継代しているマツノザイ線虫に対しては殺線虫活性を示さなかった。現在、サツマイモネコブ線虫を飼育し殺虫活性試験を行っている。ATCCより線虫に活性を有するBt菌株、CR371株を入手しその菌株の上記2種類の、線虫に対する殺線虫活性試験を行っている。
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