研究課題/領域番号 |
11460038
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
牧 正敏 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (40183610)
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研究分担者 |
人見 清隆 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (00202276)
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キーワード | カルシウム結合タンパク質 / penta-EF-hand / ALG-2 / peflin / アポトーシス |
研究概要 |
5つのEF-handモチーフ(PEFドメイン)をもつ新規カルシウム結合タンパク質peflinに対するモノクローナル抗体を作製した。S-35Metでラジオアイソトープ標識したJurkat細胞抽出液の免疫沈降を行うと、peflinの分子量30Kに相当するバンド以外に、22Kのバンドが検出された。Ca2+存在下では22Kのバンドは消失した。22KのバンドはALG-2であることをALG-2抗体を用いて証明した。すなわち、免疫沈降物中にALG-2が含まれることをウエスタンブロッティングにより確認するとともに、逆に細胞抽出液のALG-2抗体による免疫沈降物中にpeflinが存在することを確認した。細胞抽出液の10万xg遠心上清をゲル濾過すると、peflinとALG-2は、一緒に溶出され同じフラクションに回収された。両タンパク質はヘテロダイマーを形成していることが強く示唆された。Jurkat細胞の蛍光免疫染色を行うと、peflinは細胞質に、ALG-2は細胞質とともに核内にも検出された。細胞質ではpeflinとALG-2はヘテロダイマーを形成しているが、核内ではALG-2はホモダイマーを形成していると思われる。peflinはALG-2と結合することにより細胞質での作用が制御され、Ca2+濃度が上昇するとpeflinはALG-2との複合体から離れ、未知のタンパク質に結合して生理的機能を発揮すると想像される。遠心分離による細胞分画を行うと、peflinはCa2+存在下では膜および細胞骨格画分に回収される。現在、相互作用因子を酵母ツーハイブリッド法により探索中である。
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