研究課題/領域番号 |
11460041
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
加藤 暢夫 京都大学, 農学研究科, 教授 (50026556)
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研究分担者 |
由里本 博也 京都大学, 農学研究科, 助手 (00283648)
阪井 康能 京都大学, 農学研究科, 助教授 (60202082)
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キーワード | Bacillus subtilis / Pyrococcus horikoshii / ヘキスロースリン酸シンターゼ / ホスホヘキスロイソメラーゼ / ホルムアルデヒド固定酵素系 / リブロースモノリン酸経路 / メチロトローフ / DNA結合タンパク |
研究概要 |
1)Bacilus subtilisのホルムアルデヒド固定オペロンの転写を制御するタンパク質の同定 B. subtilisには、メチロトローフ細菌のホルムアルデヒド固定に関与するヘキスロースリン酸シンターゼ(HPS)とホスホヘキスロイソメラーゼ(PHI)に相当する遺伝子がオペロン(hxlABオペロン)として存在する。この上流には、機能未知な遺伝子であるyckHがあり、その遺伝子破壊株では、HPSとPHIは発現しない。本研究では、yckHの分子レベルでの機能を明らかにすることを目的として、当該遺伝子をクローニングし、その遺伝子産物を特定して、諸性質を明らかにした。先ず、タンパク質の精製を容易にするために、yckHにヒスチジンタグを付与した遺伝子を構築し、これをyckHを相補することを確認した。次いでYckHのヒスチジン融合タンパクを大腸菌より精製し、精製YckHのDNA結合能を調べた。その結果、hxlABオペロンのオペレーター領域に、YckHと特異的に結合する塩基配列を特定した。B. subtilisには、YckHと相同なタンパク質が7種あるが、これらはいずれも新規なDNA結合タンパク質であるものと考えられる。 2)ArchaeonであるPyrococcus horikoshiiのHPSおよびPHI相同タンパク質の精製と性質 P. horikoshiの読み枠のひとつであるPH1938にはhpsおよびphiと相同な領域が、その上流域および下流域にそれぞれ存在する。PH1938全長およびhpsとphiに相当する部分配列のそれぞれを大腸菌で発現させ、遺伝子産物を精製して酵素活性を調べたところ、前の2種はHPS活性を発現し、産物の至適温度は70(8160)1680℃であった。PHI活性は、それと同等の反応が高温域で非酵素的に起こるため、その活性を有するか否かは確認できていない。
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