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2000 年度 実績報告書

マイクロサテライトマーカーによる照葉樹天然林の繁殖構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 11460069
研究機関名古屋大学

研究代表者

山本 進一  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (60191409)

研究分担者 吉丸 博志  森林総合研究所, 集団遺伝研究室, 研究員(室長)
戸丸 信弘  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (50241774)
キーワード照葉樹林 / 老齢林 / スダジイ / ツバキ / マイクロサテライト / 遺伝マーカー / DNA / 森林動態
研究概要

照葉樹天然林の森林動態を解明する目的で設定された龍良山試験区(長崎県対馬、山本1995,Yamamoto & Itow 1995)を中心に、レファレンス林分として特に重要な照葉樹天然林の付加的調査も含めて、その主要構成樹種(シイノキ・イスノキ・ツバキなど)について、従前の個体群統計学的調査に加えてマイクロサテライトマーカーによる集団遺伝学的調査を行った。
1.生態学的野外調査
龍良山試験区内で、スダジイおよびツバキに加えてウラジロガシのDNA分析用葉組織を採取した。また、ウラジロガシについてはDNA分析用に母樹別に種子を採取した。スダジイ、ツバキ、ウラジロガシについては、龍良山試験区内の1haコアプロットにおいて樹高30cm以上のすべての実生の毎木位置調査を行った。
2.マイクロサテライトマーカーの開発
シイノキ・ツバキに加えて本年度はウラジロガシのマイクロサテライトマーカーを開発した。開発方法は次のRAHM(Random Amplified Hybridization Microsatellite)法を用いた。
(1)全DNAの抽出。(2)RAHMのスクリーニング:通常のRAPD法を用いて非特異的にDNAをPCR増幅する(PCR:Polymerase Chain Reaction)。増幅産物をナイロンメンブレムにトランスファーして、DIGラベルした2種類のオリゴヌクレオチド(CTとCA)をプローブとしてサザンハイブリダイゼーションを行い、マイクロサテライトを含むDNA断片(RAHM)を検出する。(3)RAHMの単離と塩基配列の決定:RAHMをクローニングして単離した後、RAHMの塩基配列を決定する。(4)プライマーのデザイン:得られた塩基配列からプライマーを設計する。(5)マイクロサテライトの増幅試験と多型性の調査:設計したプライマを用い全DNAを鋳型としてマイクロサテライトが確実にPCR増幅されるかを調べる。確実に増幅できるマイクロサテライトについては、シークエンサ用いたフラグメント解析により多型性を調べた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ueno,S.,Tomaru,N.,Yoshimaru,H.,Manabe,T.and Yamamoto,S.: "Genetic structure of Camellia japonica L.in an old-growth evergreen forest, Tsushima, Japan." Molecular Ecology. 9. 647-656 (2000)

  • [文献書誌] Ueno,S.,Yoshimaru,H.,Kawahara,T.and Yamamoto,S.: "Isolation of microsatellites markers in Castanopsis cuspidata var.sieboldii Nakai from an enriched library."Molecular Ecology. 9. 1188-1190 (2000)

  • [文献書誌] Manabe,T.,Nishimura,N.,Miura,M.and Yamamoto,S.: "Population structure and spatial patterns of trees in a temperate old-growth evergreen broad-leaved forest in Japan."Plant Ecology. 151. 181-197 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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