研究課題/領域番号 |
11460071
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
林 拙郎 三重大学, 生物資源学部, 教授 (50024584)
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研究分担者 |
土屋 智 静岡大学, 農学部, 教授 (60197720)
中村 浩之 東京農工大学, 農学部, 教授 (90242239)
川邊 洋 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (80126036)
平松 晋也 高知大学, 農学部, 助教授 (70294824)
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キーワード | 地震時崩壊 / 地震後型土石流 / 地盤振動 / 地震動特性 / 斜面災害 / 地震時加速度 |
研究概要 |
近年の道路網の発達および山麓部の第二次および第三次産業用地化に伴って、都市域の周辺山麓部への急激な拡大が見られ、そのような地域が人間生活の場として漸次開発されている。このような所に地震が発生するといわゆる都市型災害以外に崖面の崩壊や、山地部における土石流の発生が心配される。関東地震のときの根府川の土石流災害がその例であり、山麓・山地部における集落の増加、および河幅の減少と、最近の地震の増加より、このような災害が注目される。 ・三重県北部藤原町の地震(1998.4)とその後の1999年8月の土石流の発生は、規模が小さいもののこのような災害の一端を示したものであった。藤原町では1999年8月19日、流下土砂量1万立方m規模の土石流が発生し、その後9月24日には土石流が他の支流にも拡大をはじめた。調べて見ると1998年8月はじめに小規模な土石流が発生していた。これが発端であったが、それ以前には土石流の報告はなかった。何故、1998年8月から土石流の発生が見られるようになったのか、当初は全く原因が不明であったが、1998年4月に藤原町(標高約200m)で342gal(EW成分)の地震が発生していたことが判明した。土石流の発生場所は藤原岳中腹約450m〜500mであり、地震動の拡大が生じ、加速度もかなり大きくなったものと考えられる。このことが、山体を弱め崩壊を誘発させ、土石流の原因となったことを突き止め、、今後の発生土砂量の推定を行った。 ・このような山地斜面において、山地表層の崩壊の発生を明らかにするには、地震力を含めた斜面安定解析が必要である。斜面安定解析は、2次元ではほぼ完成されているが、3次元ではまだ未完成である。今回、円弧状の3次元すべり面の解析方法に対して、目処を立てることができた。
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