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2000 年度 実績報告書

セルロース系素材を原料とする新規な炭素材料の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11460077
研究機関東京大学

研究代表者

空閑 重則  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60012051)

研究分担者 和田 昌久  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (40270897)
キーワードセルロース / ミクロフィブリル / 炭化 / 黒鉛 / ジアルデヒドセルロース / イミン / 熱分解
研究概要

セルロース誘導体としてジアルデヒドセルロースとそれをさらにアミンと反応させて得られるイミン類を取上げ、熱分解・炭化挙動を調べた。ジアルデヒドセルロースは酸化度に応じて熱分解開始温度が顕著に下がり、500℃での炭化物収量が大きく向上した。イミンのうちヒドラゾンとオキシムの置換度の高いものは160℃で爆発的に分解し、その程度は置換度に依存した。これらの挙動はセルロースの炭化過程の制御に利用できる。
セルロースのミクロフィブリル形態を保って炭化するために以下の条件を試験した:i)水懸濁液状態からの凍結乾燥;ii)硫酸あるいは界面活性剤を添加して凍結乾燥iii)銀コロイドを析出・被覆させる;iv)ポリエチレングリコールと混合;v)塩化カルシウムと混合この中でiii)のみがミクロフィブリル形態を保った炭化物を与えたが、塊状物の割合が無視できなかった。したがって効率の良いミクロフィブリル状炭化の条件を確立するにはさらなる研究が必要である。
セルロース含有率の高い木材(ドロノキ)を用いて炭化試験を行ない、セルロース結晶温度が320℃であること、硫酸含浸により収率向上と同時に収縮の抑制と機械的強度の向ることを見出した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] U.Kim et.al: "Thermal decomposition of dialdehyde cellulose and its nitrogen-containing derivatives"Thermochimica Acta. (印刷中). (2001)

  • [文献書誌] D.Kim et. al: "Thermal Decomposition of Cellulose Crystallites in Wood"Holzforschung. (印刷中). (2001)

  • [文献書誌] D.Kim et.al: "High-Yield Carbonization of Cellulose by Sulfuric Acid Impregnation"Cellulose. (印刷中). (2001)

  • [文献書誌] D.Kim et.al: "Graphitization of Highly Crystalline Cellulose"Carbon. (印刷中). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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