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2000 年度 実績報告書

魚類およびその加工品のアレルゲンに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11460097
研究機関東京水産大学

研究代表者

塩見 一雄  東京水産大学, 水産学部, 教授 (90111690)

キーワード魚類 / 魚類加工品 / アレルゲン / アレルギー / パルブアルブミン / コラーゲン / ELISA
研究概要

1.魚類アレルギー患者の血清20検体について、メバチから精製したパルブアルブミンおよびコラーゲンとの反応性をELISAで調べたところ、1検体は両成分に陰性であったが、12検体はパルブアルブミンのみと、4検体はコラーゲンのみと、3検体は両成分と反応し、コラーゲンをアレルゲンとする患者は約1/3程度いることを明らかにした。さらにメバチを含めた5魚種からのパルブアルブミンおよびコラーゲンのIgE反応性は同程度であること、両成分の魚肉中の含量も同レベルであったので、コラーゲンはパルブアルブミンと並んで重要な魚類アレルゲンであると結論した。
2.パルブアルブミンとコラーゲンの両成分をイムノブロットで同時に検出するための魚肉からの抽出方法を5魚種で検討した。その結果、いずれの魚種でも80℃、20minの加熱抽出が最適であり、また試料の鮮度低下とともにコラーゲンの断片化が観察された。最適条件による抽出液をイムノブロットに供したところ、調べた血清数は今のところ少ないが、パルブアルブミンとコラーゲン以外のアレルゲンは検出されなかった。
3.IgEエピトープの推定には至らなかったが、パルブアルブミンに関してはGad c1で報告されたエピトープはわが国の患者には必ずしも当てはまらないこと、コラーゲンに関しては動物種間で変異が大きいとされているテロペプチド部分はエピトープにはならないことを明らかにした。
4.すり身製造においては3回以上の水さらしによりパルプアルブミンは完全に除去できること、カツオエキスは酵素処理によりアレルゲン性はかなり低下すること、マグロ缶詰では製造過程中にアレルゲン性はやや低下することを示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kazuo Shiomi: "Two classes of allergens, parvalbumin and higher molecular weight substances, in Japanese cel and bigeye tuna"Fisheries Science. 65(6). 943-948 (1999)

  • [文献書誌] 濱田友貴: "魚肉ねり製品及びスケトウダラすり身のアレルゲン性"食品衛生学雑誌. 41(1). 38-43 (2000)

  • [文献書誌] Yuki Hamada: "Identification of collagen as a new fish allergen"Bioscience,Biotechnology and Biochemistry. 65(2). 285-291 (2001)

  • [文献書誌] 濱田友貴: "コラーゲン:魚類の新しいアレルゲン"日本小児アレルギー学会誌. 15(1). 24-30 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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