• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

WTO体制下における米政策の経済的評価に関するシミュレーション分析

研究課題

研究課題/領域番号 11460107
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京農業大学

研究代表者

清水 昂一  東京農業大学, 国際食料情報学部, 教授 (80109553)

研究分担者 茅野 甚治郎  宇都宮大学, 農学部, 教授 (40163729)
藤田 夏樹  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (30190044)
森島 賢  立正大学, 経済学部, 教授 (50113634)
堀田 和彦  九州大学, 農学部, 助教授 (00192740)
中川 光弘  茨城大学, 農学部, 助教授 (30302334)
キーワード米 / 米政策 / シミュレーション分析 / WTO体制
研究概要

本研究では、WTO体制下のどのような米政策の選択肢が考えられるか、シミュレーション分析の方法によって探ることを目的としている。
平成11年度は、こうしたシミュレーション分析を行う前提として、米の生産・流通の実態把握を行うことを課題とした。このため、実際に米の生産・流通が行われている現場として、福島県会津坂下町、山形県舟形町の米穀業者等を中心に聞き取り調査を行い、近年の米経済の状況について実態把握を行い、これまでにない、いくつかの興味深い傾向を知ることができた。
そのうちでも特に興味深いのは、平成11年度産米においては、一等米、二等米よりも三等米の方から先に売れて行く現象が生じていることである。実際に、山形県舟形町の米穀業者においても倉庫の中には、一等米、二等米が残っており、三等米は極めて少なくなっていた。業者の話によると、このような現象が生じるのは、スーパーなどの量販目的に安い米を量的に十分確保したい、との要請があるためと考えられる。
また、小売業者が仕入れる米の価格が同じ銘柄の自主流通米の入札価格+マージンと比較して、かなり低い場合も生じるようになっている。
近年の米作の過剰基調のため米価は低落傾向にあるが、上記の事実は、単に米価が低下するにとどまらず、米の流通形態の変化に応じて、米の価格形成に変化が生じてきたことを表している。以上のような米経済における変化が構造的なものであるのか、または、一時的な現象であるかを適切に判断することが、今後のシミュレーション分析にとって極めて重要であると考えられる。

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi