研究課題/領域番号 |
11460115
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松田 從三 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (50002069)
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研究分担者 |
原田 和夫 北海道電力(株), 総合研究所, 主幹研究員
樋元 淳一 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (00199019)
近江谷 和彦 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (80002062)
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キーワード | 高温好気法 / 有機性廃棄物 / 高濃度酸素 / 体積含水率 / 堆肥化 / 減量化 / 有機物分解率 / 生ごみ |
研究概要 |
本年は二つの実験から成っている。 1.高濃度酸素通風時の高温好気法における有機物の分解 21%の大気酸素濃度の空気を通風した場合と30%の高酸素濃度の空気を通風した場合の野菜くずと食用油の分解率を調査した。 1)野菜くずでは高酸素濃度条件の方が通常酸素濃度条件よりも分解率が高かった。1週間の分解期間では11〜13%で両条件に大きな差は現れなかったが、2週間では29〜36%となって両条件とも分解率が大きく上昇し、しかも高濃度条件の方が分解が進み、差が開くことが認められた。 2)食用油の分解は4日間で実施した。高濃度では16%、通常濃度では22%と野菜くずとは逆に高濃度の方が分解が悪い結果となった。これは菌床(種堆肥)の違いが原因と考えられるが、現在追試験中である。 2.無通風堆積高温好気法における水分と副資材粒径が発酵分解に及ぼす影響 堆積物の水分を体積含水率で表すと、基本的に体積含水率を低くする方が発酵分解を進ませる結果となった。副資材が木材チップの場合、チップ平均粒径が6mm以下では体積含水率が40%以下であれば発酵は進み、38%が最適であった。6mm以上の場合では体積含水率が30%以下の方が発酵が進み、29%が最適であった。また6mm以下の副資材の方が発酵が進む体積含水率領域が広いことがわかった。以上のように体積発酵の場合、質量水分よりも体積含水率の方が発酵の難易性を表す指標として適していることが判明した。
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