研究課題/領域番号 |
11460116
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業機械学
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
鳥巣 諒 岩手大学, 農学部, 教授 (70038264)
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研究分担者 |
井前 譲 大阪府立大学, 工学部, 教授 (30184807)
武田 純一 岩手大学, 農学部, 助教授 (80133908)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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キーワード | 農用車両 / 自立走行トラクタ / 等高線走行 / 遺伝アルゴリズム / ニューラルネットワーク / 傾斜地農業 / 無人操縦トラクタ / 車両ナビゲーションシステム |
研究概要 |
傾斜地においてトラクタによる農作業の無人化を実現するためには、傾斜地における移動ロボットの自律走行の実現が必要である。 本研究では、この3年間の研究で次の5つのことを実施した。 1)NN車両モデルの定式化:斜面上で農用トラクタの操舵と運動の関係を表す関係式(車両方程式)を非線形関係を表現するのに適しているニューラルネットワークを用いて定式化した。 2)等高線に沿った自律走行のための最適操舵量の算出:斜面上の等高線に沿った自律走行を実現するフィードバック制御系を構築するため、横変位と姿勢角のずれを最小にする2次形式評価関数を作り、これを遺伝アルゴリズムで最適化し、最適操作量(ハンドル角)をlook-up tableの形にまとめた。 3)斜面上での90度旋回方法の実現:斜面上で閉じたコースに沿った自律走行を実現するためには、旋回方法を定める必要がある。ここでは、90度旋回を自動的に行う方法を検討した。 4)移動ロボットの製作:現有のトラクタに自動操縦装置、制御PCを搭載し、移動ロボットを自作した。 5)矩形コースに沿った自律走行:斜面上に長辺が等高線に平行な矩形コースを設定し、これを希望進路としてそれにオントラッキングする無人走行実験を実施した。 得られた主な結果は次ぎのとおりである。 1)NN車両モデルは、等高線に沿ったナビゲーションプランナーが実現できたということで、単体車両では実用化の目途がついたと評価される。 2)傾斜地の斜度は、0度〜5度、5度〜10度、10度から15度、15度から20度の4段階に分割し、それぞれの斜度でNNモデル、look-up tableを作成した。従っで、斜度が変化した場合、その斜度に対応する最適操舵角を利用すればいい。 傾斜度が10度、15度の傾斜地(牧草収穫後の草地)では等高線に沿った矩形コースや、長辺が等高等高線と45度をなす方向の直線に対する直線走行は現在のところ不安定である。基本的には、教師信号取得実験で最大操舵角付近までの実験が必要であった。線と20度程度までの矩形コースでは、オントラッキング走行が実現できた。
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