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2001 年度 実績報告書

ネオティボデュウム・エンドファイトとイネ科牧草の共生機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11460123
研究機関岩手大学

研究代表者

雑賀 優  岩手大学, 農学部, 教授 (10183360)

研究分担者 築城 幹典  岩手大学, 農学部, 助教授 (10292179)
井上 達志  宮城県農業短期大学, 講師 (20264351)
中嶋 博  北海道大学, 北方生物圏 フィールド化学センター, 教授 (40001474)
御子柴 義郎  農水省畜産草地研究所, 飼料生産管理部, 研究室長
キーワードエンドファイト / ペレニアルライグラス / トールフェスク / 共生関係 / 牧草収集 / アルカロイド / エルゴバリン / ロリトレム
研究概要

本年度は、収集個体中エンドファイト感染個体のアルカロイド分析とエンドファイト菌の分離・同定を主として行った.
感染を確認したこれらの個体は岩手大学の構内圃場に保存し、植物体の試料からサンプリングして宮城農業短期大学でアルカロイドの分析を行った.その結果,深浦から収集したペレニアルライグラスを除く全ての個体でアルカロイドが検出された.ペレニアルライグラスではErgovaline, ErgovalininとLolitremBのいずれの成分も、トールフェスクではErgovalineとErgovalininが検出された.
畜産草地研究所では、平成12年度までに北日本各地から収集されたNeotyphodium属のエンドファイトについて、既報のマイクロサテライトマーカーを用いた検出と簡易同定を行った。プライマーセットB9.1-B9.4でのPCRではペレニアルライグラスからのサンプル7点中5点、トールフェスクからの14点中11点で増幅産物が見られ、これらの植物体にNeotyphodium属のエンドファイトが感染していることがDNAレベルでも確認された。増幅産物のサイズから、ペレニアルライグラス及びトールフェスクに感染しているエンドファイトはそれぞれLpTG-1,LpTG-2とFaTG-1,FaTG-2の可能性が高いと考えられた。
北海道大学では、エンドファイト感染個体と非感染個体の競合力を単植区とクローバとの混植区を設けて比較した。地上部乾物重では、単植区では感染と非感染個体間の差が見られなかったのに対して混植区では第2回刈り取り以降に感染個体が大きくなった。また、乾燥処理を加えた時、地上部、地下部ともエンドファイト感染個体の乾物中が大きくなった。
岩手大学ではエンドファイト系統の特性を把握する上で必要となる、エンドファイト感染個体から同一遺伝子型を持つ非感染個体作出法の検討を行った。3種類の殺菌剤の処理条件を変えて効果の比較を行ったところ、ペレニアルライグラス及びトールフェスクともベンレートの50倍48時間処理が最も効果が高く、さらにトールフェスクではサプロールの効果も高く、ペレニアルライグラスのエンドファイトと異なる結果が得られた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Saiga, S., A.Maejima, S.Yoshida, M.Tsuiki: "Changes of endophyte infection frequency in turf of northeastern Honshu, Japan"Grassland Science. 47・5. 478-483 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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