研究課題/領域番号 |
11460144
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
長澤 秀行 帯広畜産大学, 原虫病分子免疫研究センター, 教授 (60172524)
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研究分担者 |
豊田 裕 帯広畜産大学, 原虫病分子免疫研究センター, 名誉教授 (90050418)
五十嵐 郁男 帯広畜産大学, 原虫病分子免疫研究センター, 助教授 (80159582)
藤崎 幸蔵 帯広畜産大学, 原虫病分子免疫研究センター, 教授 (00292095)
横山 峯介 三菱化学, 生命科学研究所, 室長
鈴木 宏志 中外製薬, CSKリサーチパーク, 研究主査
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キーワード | 原虫病 / Toxoplasma gondii / Neospora caninum / Cryptosporidium parvum / トランスジェニックマウス / アポトーシス / 感染防御機構 / P0蛋白質 |
研究概要 |
1.原虫検出感染防御機構に関与する遺伝子の決定 (1)各原虫に対するモノクローナル抗体の作製 トリパノソーマ、ネオスポーラ原虫に関して、培養あるいは実験動物を用いて抗原を採集し、原虫特異抗原を認識するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを作製した。 (2)免疫原生蛋白質の同定と機能解析 モノクローナル抗体により認識される抗原蛋白質をWestern blot法,間接蛍光抗体法、共焦点レーザー顕微鏡により同定するとともに、それぞれの抗体の中和活性を調べることにより、各蛋白質の原虫分化・増殖、細胞内侵入性、生存率に及ぼす影響を検討し、感染防御能機構への関与を解析した。 (3)免疫原生蛋白質をコードする遺伝子のクローニングと塩基配列の解読 モノクローナル抗体をプローブとして、cDNAライブラリーを作製し、特異抗原をコードする遺伝子クローンを選択し、クローニング後、トリパノソーマのP0蛋白をコードする遺伝子の塩基配列を決定する。 2.遺伝子改変マウスを用いた原虫感染実験 既に保有しているトキソプラズマP30トランスジェニックマウス、IL-1ノックアウトマウス、IFNγノックアウトマウス、スカベンジャーレセプターノックアウトマウス、TNFαレセプターノックアウトマウスに各種原虫を接種し、感染経過を野生型および免疫不全マウス(ヌードおよびスキットマウス)と比較検討した。 (1)トキソプラズマ原虫の感染実験 P30トランスジェニックマウスにBeverley株bradyzoiteを腹腔内接種し、感染抵抗性の減弱がサイトカインパターンの違いに起因する事実を明らかにした。 (2)クリプトスポリジウム原虫の感染実験 クリプトスポリジウム(Cryptosporidium paruvum)のオーシストをスキットマウスに経口接種し、感染量とオーシストの排泄数および生存率との関連性を検討した。 (3)ネオスポーラ原虫の感染実験 ネオスポーラ原虫の増殖型虫体を腹腔内接種し、感染経過を抗体価の推移、脳内シスト数および生存率を指標として検討した結果、アポトーシスの誘導が宿主防御機構に重要である事実を明らかにした。
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