研究分担者 |
林 正信 酪農学園大学, 獣医学部, 教授 (10130337)
辻 正義 酪農学園大学, 獣医学部, 助教授 (10150088)
稲波 修 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (10193559)
桑原 幹典 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (10002081)
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研究概要 |
牛白血球粘着不全症(BLAD)の病態と生体防御機構について検討し以下の成績を得た。 1.CD18欠損(BLAD)好中球の接着分子L-セレクチンの発現と機能 正常およびBLAD好中球のL-セレクチンを介する機能を解析する目的で,エピネフィリンに対する反応性,L-セレクチン発現,細胞内〔Ca^<2+>〕動態,O^-_2生成およびチロシンリン酸化を測定した。(成績)(1)正常牛では,エピネフィリン投与後5-20分に好中球の有意な増加を認めたが,BLADでは認めなかった。(2)BLAD・好中球のL-セレクチン発現は対照の61〜77%と低発現であった。(3)L-セレクチン刺激による〔Ca^<2+>〕^i濃度は有意に定値を示した。(4)L-セレクチン刺激によるO^-_2生成および化学発光反応は対照の48〜51%であった。(5)チロシンリン酸化・蛋白(100KDa)を正常・BLAD牛ともに,その出現を認めた。その成績を専門誌に投稿し受理。 2.骨髄移植のBLAD牛において,ウシブは初発例である全身性のk鎖によるアミロイドーシスを病理組織学的に証明し報告した。 3.ウシ好中球の細胞内情報伝達において,p38MAPKとp1-3がNADPH酸化活性と食作用に関与することを明らかにし報告した。
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