研究課題/領域番号 |
11470067
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
相川 正道 東海大学, 総合科学技術研究所, 教授 (90271593)
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研究分担者 |
松本 芳嗣 東京大学, 農学系研究科, 助教授 (00173922)
狩野 繁之 国立国際医療センター研究所, 適正技術開発移転研究部, 部長 (60233912)
伊藤 守 実験動物中央研究所, 研究員 (00176364)
前野 芳正 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (70131191)
北 潔 東京大学, 医学系研究科, 教授 (90134444)
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キーワード | マウス重症マラリア / 第18染色体 / CD14 / 熱帯熱マラリア患者 / マラリア抗体 / マラリア抗原 |
研究概要 |
(1)マウス重症マラリア(ESM)はPlasmodium berghei ANKA感染によりひき起こされる。近交系マウスC57BL/6NはESM高感受性、DBN/2NはESM高抵抗性を示す。前年度の研究により、両近交系マウスのF2を用いて連鎖解析を行った結果、第18染色体上のマーカーであるD18Mit123を中心とする約10センチモルガン(cM)の領域がESM感受性/抵抗性と強く連鎖することが解った。今年度は、マーカー密度を上げてこの領域をさらに詳細に検討した。その結果、候補領域を7cMにしぼり込ん込むことができた。この領域にはCsf1r、Cd14を含む12の遺伝子の存在が知られている。ESM発症には、マクロファージ(M^φ)の局所への集積や活性化が関与することが報告されているので、M^φ表層リセプターであり当該細胞の活性化に関与するCD14にターゲットを絞り、遺伝子配列を比較した結果、C57BL/6NのCD14遺伝子第1イントロン中に4塩基の欠損が認められた。第8染色体上にもESM感受性/抵抗性と連鎖すると思われる領域が認められた。従って、ESM感受性/抵抗性には第18染色体以外にもいくつかの領域が関連すると思われる。 (2)前年度は、熱帯熱マラリア患者血漿を用いて血漿中の抗体が結合するペプチド配列をスクリーニングした。その結果を基に、抗体を合成ペプチドを用いて精製し、互いにクロスしない4つの抗体を得た。現在これらの抗体を用いて、マラリア赤血球侵入型原虫であるメロゾイトの侵入阻止効果を検討中である。
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