研究課題/領域番号 |
11470067
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
相川 正道 東海大学, 総合科学技術研究所, 教授 (90271593)
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研究分担者 |
松本 芳嗣 東京大学, 農学系研究科, 助教授 (00173922)
狩野 繁之 国立国際医療センター研究所, 適正技術開発移転研究部, 部長 (60233912)
伊藤 守 実験動物中央研究所, 研究員 (00176364)
前野 芳正 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (70131191)
北 潔 東京大学, 医学系研究科, 教授 (90134444)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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キーワード | マウス重症マラリア / 重症マラリア感受性遺伝子 / タイ国 / 熱帯マラリア / ファージ・ディスプレー法 / 抗体 |
研究概要 |
1.赤血球表層に発現するCR1数の多寡とマラリア重症化の関連を明らかにするためマヒドン大学熱帯病病院の入院患者および健常人についてCR1発現数を規定する遺伝子型をPCR-RFLP法を用いて解析した(CR1数はH対立遺伝子では多く、L対立遺伝子では少ない)。その結果、赤血球表層上のCR1発現数が少ない方が重症化しやすいことが判明した。また、バヌアツでは島毎にマラリア流行度が異なるのでLの頻度と流行度の関係を調査した。L頻度は非流行の島では50%、低流行の島では70%、中程度の流行の島では90%であった。 2.マウス重症マラリア(ESM)はPlasmodium berghei ANKA感染によりひき起こされる。ESM高感受性(C57BL/6N)とESM高抵抗性(DBN/2N)を示す二つ近交系マウスのF2を用いて連鎖解析を行い、重症化に関連する遺伝子の直接的検出を試みた結果、第18染色体上のマーカーであるD18Mit123を中心とする約7センチモルガンの領域がESM感受性/抵抗性と強く連鎖することが解った。この領域のMΦ活性化に関与するCD14の遺伝子(Cd14)の配列を比較した結果、C57BL/6NのCd14第1イントロン中に4塩基の欠損が認められた。 3.マラリア患者血液中の抗原虫抗体の検出をファージディスプレイ法により行った。重症マラリア患者と非重症マラリア患者の血液では反応性に差が認められ、非重症患者に多く認められる抗体がマラリア重症化の阻止に何らかの関与をしている可能性が考えられた。 4.マヒドン大学熱帯病病院のマラリア患者の血清中の抗体を調べた結果、抗マラリア抗原IgG抗体はマラリア重症化を抑え、IgE抗体はマラリア病態進行に寄与すると考えられた。
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