研究課題/領域番号 |
11470068
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
池 康嘉 群馬大学, 医学部, 教授 (60125820)
|
研究分担者 |
富田 治芳 群馬大学, 医学部, 助手 (70282390)
藤本 修平 群馬大学, 医学部, 講師 (90241869)
谷本 弘一 群馬大学, 医学部, 助教授 (40188389)
|
キーワード | 腸球菌 / VRE / 付着因子 / 接合伝達性プラスミド |
研究概要 |
(1)バンコマイシン耐性腸球菌の研究 日本人のVRE保菌状態を調べる目的で、大学病院の入院患者1,699名の糞便の腸球菌のバンコマイシン耐性を調べた。その結果、10名から高度バンコマイシン耐性菌(VRE)が分離された。これら10株のVREは全てVanA型VREであった。これらのVanA遺伝子は全てE.faeciumの接合伝達性プラスミドのpMG1(65kbp)と類似のプラスミドであった。これらのプラスミドの制限酵素地図を作製し、遺伝学的解析を行い、接合伝達性に必要なプラスミド上の領域を決定した。 (2)付着因子の研究 臨床分離E.faecalisの中に膀胱組織へ高頻度に定着する株があることを発見した。菌の定着に必要な細胞マトリックスをin vitroで調べる方法を開発した。それを用いることによりこれらの菌には、組織細胞表面のfibronacrionとcollagenにそれぞれ特異的に定着するadhesinが存在することが解った。 (3)接合伝達性プラスミドの研究 E.faeciumのゲンタマイシン耐性プラスミドpMG1(65kbp)は、日本で初めて発見された、液体培地で高頻度に接合伝達するプラスミドである。臨床分離E.faeciumにpMG1類似プラスミドが一般的に存在するかを調べた。米国の臨床分離VRE 640株のゲンタマイシン耐性の接合伝達性を調べた結果、547株のゲンタマイシン耐性株のうち261株(48%)がpMG1tじょ類似のゲンタマイシン耐性接合伝達性プラスミドを保持していた。これらのプラスミドの遺伝学的解析を行うため、制限酵素地図を作製した。
|