研究課題/領域番号 |
11470071
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
島村 忠勝 昭和大学, 医学部, 教授 (50056149)
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研究分担者 |
柳川 容子 昭和大学, 医学部, 助手 (20307044)
大久保 幸枝 昭和大学, 医学部, 講師 (40053938)
胡 志青 昭和大学, 医学部, 助教授 (60245826)
趙 維華 昭和大学, 医学部, 助手 (90327916)
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キーワード | カテキン / 抗菌 / MRSA / VREF / サルモネラ / 抗生物質 / 併用効果 |
研究概要 |
カテキン(EGCg)と抗微生物薬の併用効果について継続して研究した。 1. MRSAのPBP-2'に比較的親和性の高いABPCやPCGはペニシリナーゼ産生MRSAによって分解されてしまうが、EGCgとSBT/ABPC合剤を併用すると、ペニシリナーゼ産生MRSA臨床分離株に対して著しい相乗効果が出現した。また、β-ラクタム剤のうち、EGCgと強い相乗効果を示すカルバペネム(IPM, PAPM, MEPM)とEGCgをIPM耐性MRSAに対して併用すると、IPMのMICが感受性breakpointまで回復した。さらに、EGCgは直接ペニシリナーゼ活性を阻害することも明らかになった。 2. VREFは、EGCgに対する感受性が他のグラム陽性球菌に比し低かった。しかし、EGCgとVCMを併用すると、MRSAとは異なり、相乗効果が現われた。 3. 細胞内寄生菌サルモネラについて、本来貪食能のない粘膜上皮細胞への菌の細胞内侵入および細胞内増殖におよぼすEGCgの効果を、共焦点レーザー顕微鏡を用いて詳細に観察、解析したが、EGCg細胞処理による菌の細胞内侵入および増殖は未処理群に比し抑制傾向は見られるものの有意な阻害効果までには至らなかった。
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