研究課題/領域番号 |
11470072
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
内山 竹彦 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (00050550)
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研究分担者 |
八木 淳二 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70182300)
今西 健一 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (80124527)
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キーワード | トキシックショック症候群 / TSS / 新生児TSS様発疹 / NTED / スーパー抗原 / TSST-1 / T細胞 / TCRVβ |
研究概要 |
新生児TSS様発疹症(NTED)は成熟人に見られるトキシックショック症候群(TSS)の新生児版の黄色ブドウ球菌感染症であり、それゆえに本研究課題では両疾患の解析とマウスを用いた実験をおこなっている。これまで得られた解析・研究結果について報告したい。 1 NTEDについて 患児では原因スーパー抗原性外毒素(TSST-1)応答性Vβ2+T細胞は発症3ー5日で正常値の2ー3倍に増幅し、2週間後には正常値レベルに減少し、さらに1カ月後には正常値の10%ほどまで減少する。無症候のMRSA保菌新生児の検査では、30%の新生児にTSST-1によるT細胞の活性化の証拠が得られた。抗TSST-1抗体が高い新生児ではNTEDに罹患しないようだ。論文投稿中 2 TSSについて 典型的な症状を示さないTSS症例を経験した。出産後にMRSAに感染し、ショックになった婦人の末梢血T細胞の検査でVβ2+T細胞が著名に増加していた。MRSAのほかにグラム陰性菌の感染もみられ、ショックの最中にTSSの確定診断ができた。この症例は混合感染症として原因不明のままであった可能性が高かった。これからの研究課題として、どのくらいのMRSA感染症にTSSが発生しているかの解析が必要である。論文作成中 3 マウスを用いた研究 スーパー抗原SEAやYPMを用いてSEA応答性T細胞の運命について解析し、T細胞に発現しているβ鎖VβとCD4/CD8がT細胞の運命(長期間の増幅、短期間の増幅)を決定している。T細胞はスーパー抗原による活性化後にアナジーになることは無いようである。論文作成中
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