研究課題/領域番号 |
11470072
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
内山 竹彦 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (00050550)
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研究分担者 |
八木 淳二 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70182300)
今西 健一 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (20132920)
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キーワード | TSS / TSST-1 / superantigen / T cells / NTED / SDM |
研究概要 |
我々はメチシリン耐性黄色ブドウ球菌由来のスーパー抗原による疾患(neonatal TSS-like exanthematous disease,NTED)の発症機序を解析した。 1)NTEDの解析: 急性期NTEDの初期には、Vβ2+T細胞はかえって正常値より減少する。その後正常値の約3倍まで増加し、1-2ケ月後には正常値の20%ほどまで減少する。 2)新生児のスーパー抗原応答性: 新生児のT細胞は成人のT細胞と異なり、アナジーになりやすい。その機序は、チロシンキナーゼLckとチロシンフォスファターゼCD45との会合不全にあるようだ。 3)マウスを用いたスーパー抗原応答性T細胞の研究: これまで、マウスにスーパー抗原を注射して得られた結果は感染症患者での実態と合わないので、SEA(staphylococcal enterotoxin A)を用いて再度解析した。SEA応答性CD4+T細胞は長期間の著しい増幅と強い免疫記憶反応示した。 4)新しいスーパー抗原の検索: 我々は新規のスーパー抗原、Streptococcus dysgalactiae-derived mitogen(SDM)を発見し、生物活性と立体構造を解析した。SDMはMHCクラスII陽性の抗原提示細胞の存在下にヒトのVβ+T細胞とVβ23+T細胞を活性化する。立体構造は、SpeC(streptococcal pyrogenic exotoxin C)と類似し、中央にいくつかのαヘリックス構造と左右にβシート構造をとる。
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