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1999 年度 実績報告書

遺伝子置換法を用いた新しいアデノウイルスベクター作製法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11470076
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

鐘ヶ江 裕美  東京大学, 医科学研究所, 助手 (80251453)

研究分担者 斉藤 泉  東京大学, 医科学研究所, 助教授 (70158913)
キーワードアデノウイルスベクター / Cre1 loxP / 遺伝子置換反応
研究概要

現行のアデノウイルスベクターでは、ウイルスゲノムから微量に発現するウイルス蛋白に対する免疫源性が指摘され、また 7kb という限られたクローニングサイズのためヘルパーウイルス依存型アデノウイルスベクターの作製が急がれてきた。しかしウイルス蛋白は非常に細胞毒性が高く、また多くのヘルパーウイルスの混入からヘルパー依存型でのウイルスベクターの作製は困難であった。近年部位特異的組換え酵素である Cre を用いてウイルスパッケージングシグナル (Ψ) を除去する方法が編み出され、このベクター(gutted ベクター)作製法が試み始められているが、ベクター増殖に必須な 293 細胞が非常に増殖がゆっくりで Cre 発現細胞株の樹立化が困難であること、また Cre が何らかの細胞への影響を持つため強力なプロモーターから直接 Cre を発現する細胞株の樹立化が不可能であること等問題点が指摘されていた。我々はまず 293 細胞の特徴を鑑み薬剤耐性株をクローニングすることなく実験に供する事が可能である multiple cloning cosmid (mulcos)を応用してCre発現293細胞株の作製を試みた。SV40 early pormoter から Cre を発現する発現単位を16個有する mulcos を作製し Cre 発現 293 細胞プールの作製を行った。その結果この細胞プールでは細胞内で1万コピーまで増殖するアデノウイルスベクターの約4割のΨの切り出しに成功した。そこで現在はより強力な SRαプロモーターを用いて検討を始めている。来年度は mulcos を用いて8割以上のパッケージングシグナルを切り出す事が可能な293細胞株を作製するとともに、Cre による「遺伝子置換反応」を応用した全く新しいアデノウイルスベクター作製法を確立する。現在「遺伝子置換反応」に必要なプラスミド、ゴスミドの作製は完了している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Miyazaki,T.et al.: "Reciprocal role ofERK and NF-kappaB parthways in survival and activation of osteoclasts"J.Cell Biol.. 148. 333-342 (2000)

  • [文献書誌] Nagasaki,Y.et al.: "Reversal of hypopigmentation in phenylketonuria mice by adenovirus-mediated gene transfar"Pediatr Res.. 45. 465-473 (1999)

  • [文献書誌] Ogasawara,Y.et al.: "Highly regulated expression of adeno-associated virus large Rep proteins in stable 293 cell lines using the Cre/loxP switching system"J.Gen.Virol.. 80. 2477-2480 (1999)

  • [文献書誌] Shintani,Y.et al.: "Induction of apoptosis after switch-on of the hepatitis B virus X gene mediated by the Cre/loxP recombination system"J.Gen.Virol.. 80. 3257-3265 (1999)

  • [文献書誌] Sudo,H.et al.: "Postsynaptic expression of Ca2+-permeable AMPA-type glutamate receptor channels by viral-mediated gene transfer"Bram Ros Hol Bram Ros.. 65. 176-185 (1999)

  • [文献書誌] Yamabe,K.et al.: "Cancer gene therapy using a pro-apoptotic gene,caspase-3"Gene Ther.. 6. 1952-1959 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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