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1999 年度 実績報告書

パラミクソウイルスゲノムの転写機構:宿主因子の精製,同定と機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11470080
研究種目

基盤研究(B)

研究機関北里大学

研究代表者

水本 清久  北里大学, 薬学部, 教授 (80092344)

研究分担者 荻野 朝朗  北里研究所, 研究員 (80312213)
岩間 美奈子  北里大学, 薬学部, 助手 (10223421)
塚本 俊彦  北里大学, 薬学部, 助教授 (10236862)
キーワードパラミクソウイルス科 / センダイウイルス / マイナス鎖RNAゲノム / in vitro転写反応 / RNA依存RNAポリメラーゼ / 宿主因子 / ウイルスmRNA
研究概要

我々はこれまでに,精製センダイウイルス(HVJ)粒子を用いた効率のよい,かつ正確なin vitro転写系を開発し,HVJの転写には細胞由来の複数のタンパク質性因子(宿主因子)が必要であることを見出した.今年度は,宿主因子の精製とその機能解析をさらに進め,以下の結果を得た.
HVJのin vitro mRNA合成を促進する指標として,ウシ脳抽出液より宿主因子活性を精製したところ,4つの相補的な分画に分離された.4つの因子をそれぞれ単一タンパク質にまで精製した.このうちの2つの因子について,それぞれ細胞骨格系タンパク質のチューブリンと解糖系酵素のホスホグリセリン酸キナーゼ(PGK)であることを明らかにした.これら因子の機能については,チューブリンは転写開始反応に必要であるが,PGKを含む他の3因子はRNA鎖の伸長反応において協調的に作用することを示した.また,PGKの酵素活性そのものはHVJの転写促進活性には必要ないこ,ウサギ,酵母からのPGKおよび組換えヒトPGKも同様の転写促進活性を示すことを明らかにした.さらに,West-Western blot分析によりPGKとチューブリンは直接相互作用すること示した.
HVJゲノム3'末端リーダー配列(le)からは,(+)リーダーRNAと呼ばれるタンパク質をコードしない短鎖RNAが転写されるが,その合成機構と意義は不明である.我々は,ゲノムle配列に特異的に結合する因子(leader binding protein:LBP)を見出し,その部分精製と性質について検討した.その結果,LBPは少なくとも2成分,p90とp37,からなり,単鎖le配列よりもleを含む2本鎖に強い親和性を持つことが明らかになった.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] K.Masunaga et al.: "Molecular mapping of influenza virus RNA polymerase by site-specific antibodies."Virology. 256. 130-141 (1999)

  • [文献書誌] S.Muraoka et al.: "Detection and identification of amanitins in the wood-rotting fungi Galerina fasciculata and Galerina helvoliceps."Appl.Env.Microbiol.. 65. 4207-4210 (1999)

  • [文献書誌] A.Honda et al.: "Two separate sequences of PB2 subunit constitute the RNA cap-binding site of influenza virus RNA polymerase."Genes to Cells. 4. 475-485 (1999)

  • [文献書誌] T.Ogino et al.: "Involvement of a cellular glycolytic enzyme,phosphoglycerate kinase,in Sendai virus transcription."J.Biol.Chem.. 274. 35999-36008 (1999)

  • [文献書誌] J.Yokoska et al.: "Cloning and characterization of mRNA capping enzyme and mRNA(guanine-7-)-methyltransferase cDNAs from Xenopus laevis."Biochem.Biophys.Res.Comm.. (in press). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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