研究課題/領域番号 |
11470087
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
菊谷 仁 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (80161412)
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研究分担者 |
熊ノ郷 淳 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (10294125)
吉田 謙二 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (80294122)
安居 輝人 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (60283074)
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キーワード | CD100 / CD40シグナル / トランスジェニックマウス / セマフォリン / EB-ウイルス / LMP1 / CD100欠損マウス / CD72 |
研究概要 |
1.EBウイルスの形質転換因子LMP1をB細胞特異的に発現するトランスジェニックマウスの免疫能を解析し、B細胞活性化分化におけるLMP1とCD40の役割を比較した。その結果、LMP1は、CD40シグナルと同様にクラススイッチを含むリンパ濾胞外でのB細胞活性化と分化を誘導するが、胚中心B細胞分化を抑制することが明らかになった。すなわち、LMP1がCD40のシグナルの一部を利用してEBウイルスの初期感染に寄与していると考えられる。 2.CD40シグナルの標的遺伝子を同定する事を目的に、CD40刺激B細胞からサブトラクションクローニングを用いてCD40で誘導される遺伝子をクローニングした。その一つ、リンパ球セマフォリンCD100の機能を解析するためにリコンビナント可溶性CD100を作製した。CD100刺激はB細胞の増殖分化をin vivoとin vitroで増強する事が明らかになった。 3.CD100の受容体の発現を、可溶性CD100を用いて解析したところ、B細胞上に比較的親和性の低いCD100結合分子が存在する事が分かった。つぎに、この分子を可溶性CD100用いて発現クローニングしたところ、B細胞抗原の一つCD72である事が明らかになった。 4.CD100欠損マウスを作製しそのマウスにおけるB細胞分化や免疫能を解析した。その結果、CD100非存在下では、CD5陽性のB1細胞が減少し、CD40やLPSに対するB細胞の反応性やT細胞依存性抗原に対する抗体産生反応が低下している事が明らかになった。一方、CD100を過剰発現するトランスジェニックマウスにおいては、これとは逆の形成質が認められた。
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