研究分担者 |
渡辺 明彦 財団法人労働科学研究所, 研究部, 特別研究員 (30072648)
原 邦夫 財団法人労働科学研究所, 研究部, 主任研究員 (40250047)
伊藤 昭好 財団法人労働科学研究所, 研究部, 主任研究員 (30151492)
川見 正機 財団法人労働科学研究所, 研究部, 主任研究員 (80153005)
村田 克 財団法人労働科学研究所, 研究部, 研究員 (20267420)
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研究概要 |
リスクアセスメントは,その結果により対策措置を決定することが最大の目的である。その重要な課程である曝露評価プロセスでは,各作業場ごとに,ハザードの強さ,曝露の濃度,期間と頻度の程度などからリスクの程度を定め,対応措置を決定することにつながる定量的なステップとされている。 本研究では,曝露リスクアセスメントの重要な手順として,個人曝露量の連続モニタリングを取り上げ,汎用手法を確立するとともに,モニターしたデータや保護具の効果判定,体内取込量の推定などをもとに採るべき対策の優先順位を決定し,効果的な対策方法を導き出すリスクアセスメント方法を構築することを目指した。 平成11年度までに開発した個人曝露連続モニタリング技術を応用して,平成12年度に引き続き本年度も,いくつかの現場で,有機物質,騒音,および粉じんの個人曝露濃度の測定を試みた。 有機物質については,機器洗浄作業,化学合成棟メンテナンスなどで実測データを蓄積し,作業内容と共に変化する個人曝露濃度の時間変動を相対的なものとして把握することが可能であることを確認し,一部を学術誌に投稿した。騒音については,化学繊維紡糸工程での実測と聴力リスクアセスメントを実施して,基礎データを蓄積した。粉じんについては,プッシュプル排気装置を設置した作業場で,粉じんの個人曝露濃度の連続測定を行い,外乱気流の影響により曝露濃度が高くなることを確認し対策につなげられたことを学術誌に投稿した。 また、蒸気・ガス状の有機溶剤の曝露濃度を推定する数理モデルの研究についてまとめて学術誌に投稿したが,本研究の成果の上になり立つものとなった。さらに、本研究の成果は,今後のリスクアセスメント研究の基礎的データを示すものとなったと考えられる。
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