研究課題/領域番号 |
11470128
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小池 和彦 東京大学, 医学部・付属病院, 助教授 (80240703)
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研究分担者 |
藤江 肇 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
新谷 良澄 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
森屋 恭爾 東京大学, 医学部・附属病院, 助手
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キーワード | 肝癌 / トランスジェニックマスス / コア蛋白 / C型肝炎 / 脂肪化 / 中性脂肪 / 不飽和脂肪酸 |
研究概要 |
肝内の脂肪化は、これまでは炎症の単なる付随現象としてとらえられ、肝炎・肝癌の発症において本質的なものでは無いと考えられてきた。しかし、肝における脂肪化が、これまで考えられていたいたような単なる肝炎や肝癌の付随現象ではなく、肝発癌の本質的な現象として肝細胞癌を直接的に引き起こしている可能性がある。我々は、まずヒトC型肝炎において肝に蓄積する脂肪の組成、肝脂肪化の成立機序を明らかにし、ついで、その肝炎・肝癌の発生との関わりを、特に核内レセプターおよびミトコンドリア機能との相互作用という観点から、ヒトC型肝炎患者の肝組織とC型肝炎ウイルス・トランスジェニックマウスという実験系の双方を用いて明らかにしつつある。 C型肝炎ウイルス・コア遺伝子トランスジェニックマウス肝に蓄積している脂質をHPLC、ガスクロマトグラフィー、ガスマス分析により分析したところ、C18:1、すなわち、不飽和結合を1個もつ中性脂肪が、正常対照に比し、有意に増加していた。さらに、ヒト慢性C型肝炎患者肝に蓄積している脂質を同様に分析したところ、トランスジェニックマウス肝内脂質と同様にC18:1中性脂肪であるオレイン酸、バクセン酸が有意に増加していた。これらの特殊脂質の増加は、細胞膜、核膜、ミトコンドリア膜の流動性を高め、細胞増殖に促進的に働き、また細胞内環境を変化させる作用がある。この点について、継続検討中である。
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