研究課題/領域番号 |
11470155
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
古川 勇次 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (60005626)
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研究分担者 |
伊藤 道子 東北大学, 農学部, 教務職員 (60250734)
駒井 三千夫 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (80143022)
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キーワード | LCAT / 酸化LDL / HDL / コレステロール / アポリポプロティンA-I |
研究概要 |
酸化LDL(Ox-LDL)はスカベンジャーレセプターによって取り込まれ、コレステロールの蓄積、惹いては泡沫細胞の形成へと導き、粥状動脈硬化の発生に重要な役割を演じている。LCAT活性は反応系にOx-LDLが添加されることによって阻害される。本研究では、LCAT分子および活性化因子アポリポプロテインA-I(apoA-I)に及ぼすOx-LDLの影響を研究した。LCATとしてはヒト血漿からの精製LCATと、ヒト血漿の密度d>1.063g/ml画分を用いた。まず、LCATをOx-LDLまたはLDLとインキュベートしたのち、ゲルろ過クロマトグラフィー(FPLC)によりLCATを単離した。このLCAT画分のLCAT活性は、Ox-LDLとインキュベートした場合、LDLの場合と比較して、精製LCATで20%、ヒト血漿で85%の低値を示した。次に、apoA-Iに及ぼす影響につての検討は、血漿をOx-LDLまたはLDLとインキュベートしたのち、HDL画分を単離し、さらに、これに[^<14>C]-コレステロールを取り込ませ、これをapoA-Iおよび基質HDLとして、精製LCATの活性を測定した。その結果、Ox-LDLとインキュベートした場合、LDLの場合と比較して、21.2%の低値を示した。これらの結果から、Ox-LDLによるLCAT反応の阻害は、Ox-LDLを系から除外しても現れる現象であって、この阻害機構として、Ox-LDLによってLCAT分子およびapoA-I分子が不可逆的にダメージを被っていることが明らかになった。
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