研究分担者 |
山本 有紀 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (90316117)
大谷 稔男 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (10326366)
上出 康二 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (50176608)
廣井 彰久 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (40316120)
櫻根 幹久 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (10305758)
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研究概要 |
抗SS-A/Ro抗体が,もし自己免疫性疾患の病態に関与しているのであれば,如何なる機序で産生され,どのように関与するかを,患者自身から得られた培養細胞を用いた研究を前年度に引き続いて行った。 1.培養表皮細胞に中波長紫外線を照射した後に,培養細胞培地に遊離されたnucleosomeや自己抗原の免疫原性に関する研究。培養細胞培地に遊離されたnucleosomeに関して、その精製を行い、われわれがSLEの皮疹発症のモデルとして提唱しているMRL/nマウスに免疫することを試みた。低力価の抗体が血清中に確認されたが、分離精製は未だ十分には成功していない。今後、モノクローナル抗体の作成を試みるのが、効率的と評価した。 SCIDマウスヘの高抗核抗体価(特に抗SS-A/Ro抗体価)患者末梢血球移入実験は、未試行であるが、上記MRL/nマウスに予備的に行った。その結果、軽度の紅斑と脱毛の発症を誘導できたが、病理学的検討では、免疫グロブリンの沈着などはみられなかった。方法の改善が必要と判断された。 2.中波長紫外線を照射した患者由来の培養表皮細胞に,患者由来のaffinitypurified抗SS-A/Ro抗体を反応させて,その後にどのような細胞内シグナル伝達が関与しているかを検討したが、現在のところ特異的な結果は得られていない。 以上、本年度は前年度に比べて、基礎的な検討を行った。一部では、興味ある知見が得られたが、条件設定など今後の課題が明らかとなった。
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