研究課題/領域番号 |
11470205
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
一瀬 白帝 山形大学, 医学部, 教授 (10241689)
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研究分担者 |
小関 しおり 山形大学, 医学部, 助手 (70312741)
惣宇利 正善 山形大学, 医学部, 講師 (20292419)
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キーワード | トランスグルタミナーゼ / 遺伝子発現 / 放出機構 / 遺伝子ノックアウト / マウスゲノム / XIII因子欠損症 |
研究概要 |
(1)マウスXIIIB遺伝子をターゲッティングした2クローンのES細胞から38匹のキメラマウスが得られた。これらの交配によって誕生した125匹のF1マウスについて、PCRとサザンブロット法でそれらのgenotypeを解析したところ、2系統のノックアウトマウスが樹立されたことが確認された。これらの動物は外観上、野性型マウスと比べて相違が全く認められないので、長期的な観察や各種のテストを実施しつつある。 (2)マウスXIIIA遺伝子をノックアウトするために、クローニングしたAサブユニット遺伝子のエクソンI,IIを含む遺伝子配列を用いて相同組み換えを図ったが、2000クローン以上のES細胞の全てが陰性であった。そこで、エクソンVIIを含む遺伝子配列を用いて新たなノックアウトマウス作製用のターゲッティングベクターを構築して、同様の試みをしたところ、約240クローン中5つが陽性で、14匹のキメラマウスが得られ、最終的に1系統のノックアウトマウスを樹立することができた。ドイツの共同研究者が別個に作製したXIIIAノックアウトマウスの供与を受けたので、その性状と比較して、系統による相違がないかどうかも併せて機能的な解析を開始したところである。 (3)現在、(1)と(2)のマウスを同胞間の交配により増やしつつあり、今後2種類のKOマウスの交配によりそれらの複合ノックアウトマウスを作製して、それぞれのサブユニットの生体での機能を同定するためのモデル動物を開発する予定である。 (4)イタリアの共同研究者から、組織型トランスグルタミナーゼのノックアウトマウスを供与して貰ったので、これとXIIIAサブユニットノックアウトマウスの複合ノックアウト動物を作製する為に、交配中である。 (5)国内の共同研究者より、複数の新たなXIII因子欠損症の検体が届いたので、それらの遺伝子解析により、XIIIAサブユニット遺伝子のTyr283Cys変異やAla132のコドンへのG挿入など新しい変異を同定した。
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