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2000 年度 実績報告書

C型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)の生理的・病態生理的意義の解明-ノックアウトマウス及びトランスジェニックマウスの開発と解析-

研究課題

研究課題/領域番号 11470226
研究機関京都大学

研究代表者

小川 佳宏  京都大学, 医学研究科, 助手 (70291424)

研究分担者 伊藤 裕  京都大学, 医学研究科, 講師 (40252457)
キーワード脳性ナトリウム利尿ペプチド / ノックアウトマウス / 内軟骨性骨化 / 腹型グアニル酸シクラーゼ / 心筋線維化 / トランスジェニックマウス
研究概要

BNPは、主に腹型グアニル酸シクラーゼA(GC-A)を介して利尿作用、血管拡張作用をもたらすと考えられている。我々の開発したBNP過剰発現トランスジェニック(BNP-Tg)マウスにおいて、血圧低下と心重量減少に加えて椎体・長管骨の伸長亢進が認められ、BNPが循環調節作用のみならず内軟骨性骨化促進作用を有する可能性が示唆された(Proc.Natl.Acad.Sci.USA95:2337-2342,1998)。今回、BNPの循環器系および骨格系への作用がGC-Aのみを介するか否かを検討する目的でGC-A欠損(GC-A-/-)BNP-Tgマウスを作製し、表現型の検討を行った。BNP-TgマウスとGC-A-/-マウスの交配により、GC-A-/-BNP-Tgマウスを作製した。5ヵ月齢の雄性マウスの心重量体重比およびtail-cuff法にて測定した収縮期血圧は、BNP-TgマウスではGC-A+/+マウスと比較して有意に低下していたが、GC-A-/-BNP-TgマウスにおいてはGC-A-/-マウスと比較して差は認められなかった。一方、GC-A-/-マウスにおいて認められた心筋線維化が、GC-A-/-BNP-Tgマウスにおいて有意に抑制されていた。また、5ヵ月齢の雌性マウスにおいてBNP-TgマウスあるいはGC-A-/-BNP-Tgマウスの第5腰椎および脛骨長軸長は、それぞれGC-A+/+マウスあるいはGC-A-/-マウスと比較して同程度に有意に伸長していた。BNPの降圧および心肥大抑制作用はGC-Aのみを介するが、心筋線維化抑制作用および内軟骨性骨化促進作用はGC-A以外の受容体を介することが明らかになった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] H.Chusho et al.: "Genetic models reveal that brain natriuretic peptide can signal through different tissue-specific receptor-mediated pathways."Endocrinology. 141. 3807-3813 (2000)

  • [文献書誌] T.Kuramoto et al.: "Attractin/mahogany/zitter plays a critical role in myelination of the central nervous system."Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 98. 559-564 (2001)

  • [文献書誌] N.Tamura et al.: "Cardiac fibrosis in mice lacking brain natriuretic peptide."Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 97. 4239-4244 (2000)

  • [文献書誌] H.Chusho et al.: "Dwarfism and early death in mice lacking C-type natriuretic peptide."Proc.Natl.Acad.Sci.USA. (in press). (2001)

  • [文献書誌] M.Kasahara et al.: "Ameliorated glomerular injury in mice overexpressing brain natriuretic peptide with renal ablation."J.Am.Soc.Nephrol.. 11. 1691-1701 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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