研究課題/領域番号 |
11470236
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
笹嶋 唯博 旭川医科大学, 医学部, 教授 (20109515)
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研究分担者 |
地野 之浩 大正製薬, 開発研究所, 研究員
羽賀 将衛 旭川医科大学, 医学部, 助手 (80271766)
山崎 弘資 旭川医科大学, 医学部, 講師 (20281884)
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キーワード | advanced glycation end product / 血管グラフト硬化 / 動脈硬化 |
研究概要 |
本研究の目的は正常ヒト血管、臨床摘出代用血管および幼年動物実験モデルを用い、中膜へのAGE沈着、中膜弾性線維層の構造変化、特にそのglycationによる変性により中膜平滑筋細胞がアポトーシスへと向う一連の変性過程を解析し、動脈硬化発生機序におけるAGEの関与とその対策を明かにすることであり、科学研究費交付期間内に、1)正常ヒトおよび動物血管、静脈グラフトおよび動脈グラフト中膜弾性線維層へのAGE沈着の有無、程度の定量的解析、2)中膜平滑筋細胞アポトーシスおよびアポトーシスシグナルの解明、3)中膜弾性線維層の量的変化と中膜平滑筋変性の関連性の解明、を行う予定である。 平成12年度の研究成果は以下のとおりである。正常ヒト内胸動脈標本の血管中膜弾性線維層へのAGE沈着を自家蛍光法にて検出した。また、中膜厚、中膜弾性板数をmodified Verhoeff′s and Gieson′s stainを用い測定した。年齢の増加とともに内胸動脈中膜厚は増加し、逆に中膜弾性板は減少しており、これは中膜へのAGE沈着の程度と良く相関していた。また、画像解析装置を用いた単位面積あたりのAGE蛍光量の半定量の結果は定性の結果と良く相関していた。
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