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1999 年度 実績報告書

微細能動界面による細胞操作を用いた臓器誘導に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11470239
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

鎮西 恒雄  東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (20197643)

研究分担者 深津 晋  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (60199164)
阿部 裕輔  東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (90193010)
キーワード微細能動界面 / 細胞操作 / 微細加工 / シリコンプロセス
研究概要

培養細胞の人工材料表面への親和性は、人工材料表面へのタンパク吸着に大きく左右される。そこで、細胞の吸着・移動をタンパクや走化因子を通じて制御することができるであろうという発想に至った。生体内で人工材料表面へのタンパク吸着を決定する人口材料側の因子は、表面性状(親水性、疎水性、表面電荷)、表面構造である。われわれは以前の研究で、アルブミンの吸着が電界で制御できることを見い出した。したがって、微小な電界のパターンを形成できる界面を作成すれば、タンパンや走化因子の分布・移動を通じて培養細胞の配置・移動を制御できるであろうと推測した。さらに、アルブミンのみならず、NGF、Laminineかどの成長因子の濃度分布を細胞サイズで制御できる可能性がある。この手法は、吸着タンパクと細胞との相互作用、走化因子の親和度の計測など、細胞の挙動を計測する新たな手段を提供する。さらに、異種細胞の混合培養系に適用すれば、個々の細胞の隣接状態による間質の誘導など、臓器組織形成の基礎的知見が得られ、幅広い活用法が見い出される。
本研究では、研究開発のステップとして、次のような段階を追って研究を進める。
1)マイクロマシニングによる微細加工法を用いて、微小な表面電界パターンを自由に形成・変形できる微細能動界面を作成する。
2)この微細能動界面を用いて細胞走化因子表面吸着濃度の微細な分布を形成する。
3)この細胞走化因子表面吸着濃度分布を変化させることで、細胞の移動を制御する。
4)この手法で複数の細胞種の混合培養系にて秩序だった細胞の配列すなわち組織構造わ生成する。
本年度は、1)微細能動界面の設計と微細加工法の確立、2)微細能動界面制御法の確立、について研究を行った。具体的には、まず、シリコンプロセス(フォトリソグラフイ装置、CVD装置、RIE装置、スパッタ装置)を用いて微細能動界面を製作した。また、走査電子顕微鏡を用いて微細能動界面上に形成されたパターンの形状の評価を行った。さらに、ラテックスビーズを用いて、単一のビーズを面内で自由に移動させることができることを認識した。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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