1)ヒト末梢血からCDの誘導 ヒト末梢血からリンパ球濾過後比重遠心法でDCを分離し、平均1×10^7個のDCを得た。一方ヒト末梢血全血50mlから付着細胞を分離し、GM-CSFとIL-4を加えて1週間培養し、DCを誘導すると、1×10^6個のDCがを得られた。DCは、凍結保存して実験に供した。 2)マウスにおけるDCの分離 雄性BALB/Cマウスの骨髄単核球を採取し、GM-CSFとIL-4を加えて1週間培養し、DCを誘導した。DCは凍結保存して実験に供した。 3)腫瘍細胞とDCの細胞融合 細胞融合遺伝子導入装置を用いて腫瘍細胞とDCを細胞融合させることを試みた。ヒトでは胃癌細胞株MKN28、MKN45をDCと電気的融合を行い、マウスではMeth A腫瘍細胞を用いてDCとの融合を行った。交流高周波の作用により、細胞がパールチェーン状になり、その後直流パルスの通電の通電によって細胞膜にPoreを開いて細胞が融合した。顕微鏡観察下で交流から直流パルスに切り替えることにより、細胞の融合効率が変化した。現在のところ細胞融合の効率は数パーセントと低く、今後細胞融合に適したDCの成熟度や細胞融合のタイミングについて、十分に検討する必要がある。
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