研究課題/領域番号 |
11470254
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鈴木 正徳 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (70206530)
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研究分担者 |
片寄 友 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (20302151)
遠藤 公人 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (70292315)
海野 倫明 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70282043)
長田 裕之 理化学研究所, 主任研究員(研究職)
三浦 成人 東北大学, 金属材料研究所・附属強磁場超伝導材料研究センター, 助教授 (90005893)
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キーワード | 肝癌 / 磁性体 / バイスペシフィク抗体 / 超常磁性酸化鉄コロイド |
研究概要 |
リベロマイシンA(以下RM-A)の肝細胞癌に対する抗癌活性の検討:RM-Aは群馬県倉淵村の土壌から単離した放射菌の培養液から発見したポリケタイド系の化合物であり、6-6員環スピロケタール構造と3つのカルボン酸を含むユニークな構造をしている。その薬理作用はEGFやHGFに由来するマイトジェン反応の阻害にあり、その点で各種細胞増殖因子またはホルモンの影響を大きく受ける肝細胞癌に対する抗腫瘍効果が期待できる。RM-Aの樹立肝細胞癌培養株HT-17に対する細胞増殖抑制効果を3H-TdR uptake法を用いて、マイトジェンをHGFとして測定する。また、樹立培養株HT-17に対するRM-Aの感受性試験や、ヌードマウスの背部皮下にHT-17を接種したのちに尾静脈からのRM-Aの投与によるin vivoにおける抗腫瘍効果の判定をおこなう。 家兎の肝内脈管の口径の測定: 実験に先立ち、白色家兎を犠死させて、肝をin situにおいてヘパリン加生理食塩水で灌流した後に抽摘出し、ホルマリン固定の後に切り出し組織切片を作製した。標本上、肝内の区域肝動脈枝および区域門脈枝の口径を測定した。その結果、区域肝動脈は約200ミクロン、区域門脈枝は1500ミクロンであることが判明した。 区域大型超常磁性酸化鉄コロイドの作製:ウサギの肝動脈を塞栓する物質としてDextranを被覆剤とし、コアを形成する酸化鉄のサイズは500Åとして、平均粒子径約1000nmの磁性体を作製した。この磁性体は磁界の下では凝集し、帯電して大きな塞栓物質となる。 小動物を用いた実験に必要な装置の開発:内径6mm、外径60mm,長さ100mmの空芯コイルを作製し、電流密度にして2.5Aの電流を流す小動物実験用装置を作製した。マグネット励磁電源としては100V、10A程度のGPIB制御機能付き定電流電源を用いた。コイル末端の中心軸上での発生磁場は約0.08Tと算出された。
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