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1999 年度 実績報告書

EBVと胃癌 -発癌の機構と転移の解析-

研究課題

研究課題/領域番号 11470263
研究種目

基盤研究(B)

研究機関帝京大学

研究代表者

宮澤 幸久  帝京大学, 医学部, 教授 (60143442)

研究分担者 小室 正人  帝京大学, 医学部, 講師 (10112757)
荒木 和子  帝京大学, 医学部, 助手 (90091058)
高梨 正勝  帝京大学, 医学部, 助手 (80312007)
沖永 功太  帝京大学, 医学部, 教授 (00101098)
田島 マサ子  帝京大学, 医学部, 助手 (20211360)
キーワード胃癌 / EBV / ケモカイン / LMP-1 / GTC-4細胞株 / 上皮系細胞 / 感染と増殖
研究概要

我々は胃癌とEBVの関連性を解析するため、胃癌組織由来のEBV産生細胞株(GTC-4)を樹立した。その細胞株によりウイルス感染と増殖、さらに発癌と転移、単クローン抗体の作成についての研究を行った。GTC-4細胞株由来のEBV(GTC-4-EBV)は、胃正常組織の初代培養細胞と胃癌由来の細胞株に感染したが、ウイルス増殖は癌細胞株では認められなかった。これらの結果からGTC-4-EBVは上皮系の細胞でよく増殖することが判明した。このことを第40回日本臨床ウイルス学会、ヘルペス研究会等で報告した。さらにGTC-4-EBV感染の胃組織由来の細胞系ではケモカイン(IL-8)の産生とケモカインレセプター(CXCR-1)の発現が認められ、上皮系細胞におけるGTC-4-EBV感染にはCXCR-1を介した感染が示唆された(第58回日本癌学会で発表)。一方GTC-4細胞株が産生するサイトカイン(VIL-10)は免疫機能を抑制するため、発癌と転移との関連性について現在検討中である。さらにマウスにおける移植実験ではGTC-4細胞株は腹腔内が好性で、腸管の粘膜下層、または箇有層に浸潤が認められ、さらに脾臓、肺、まれに肝臓にも転移が認められた。転移組織ではLMP-1(EBV-発癌蛋白)の強い発現が認められており、これらのことを解析するため、GTC-4細胞株に対する単クローン抗体を作成、検討中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] M.Takanashi,J.Li,M.Shirakata,S.Mori,K.Hirai: "Tumorigenicity of mouse BALB/c3T3 fibroblast cells which express Epstein-Barr virusencoded LMP and show normal growth phenotypes in vitro is correlated with loss os transforming growth factor-β1-mediated growth inhibition"Arch Virol.. 144. 241-257 (1999)

  • [文献書誌] Siangrong Gao,Masako Tajima,Takeshi Sairenji: "Nitric Oxide Down-Regulates Epstein-Barr Virus Reactivation in Epithelial Cell Lines"Virology. 258. 1-7 (1999)

  • [文献書誌] M.Kanamori,M.Tajima,Y.Satoh,Y.Hoshino,Y.Miyazawa,K.okinaga,T.Kurata,T.Sairenji: "Differential Effect of TPA on Cell Growth and Epstein-Barr Virus Reactivation Epithelial Cell Lines Derived from Gastric Tissues and B Cell Line Raji"Viral Immunology.

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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