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2000 年度 実績報告書

肝硬変に対する遺伝子治療の基礎的研究と臨床応用への展望

研究課題

研究課題/領域番号 11470266
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

藤元 治郎  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)

研究分担者 植木 孝浩  兵庫医科大学, 医学部, 助手 (10309461)
竹内 雅春  兵庫医科大学, 医学部, 助手 (00258162)
中井 謙之  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (50198024)
筒井 ひろこ  兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (40236914)
中西 憲司  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60172350)
キーワード肝硬変 / 遺伝子治療 / 肝細胞増殖因子 / 肝動脈注入法
研究概要

HGFの抗線維化作用については,マトリックスメタロプロテアーゼ(MMPs)の発現量を検討した。ジメチルニトロースアミン(DMN)により作成したラット肝硬変モデルにおいて,HGF治療群と非治療群でMMP-3の発現量をWestern blotによる解析で比較した。HGF治療群において,病理組織学的検討および肝組織中HGF発現量からHGF投与後7日目〜14日目が抗線維化作用の最も強い時期と考えられた。HGF投与後7日目〜14日目において,肝組織中のMMP-3の発現量は非治療群に比し有意に増加していた。この結果から,肝組織中で発現したHGFが,TGF-βを抑制することにより線維化を抑制し,肝組織中の既存の線維に対してはMMPが働き抗線維化に作用していると考えられた。
ヒト臨床研究への展開については,安全性の面を中心に検討した。安全性の面でウイルスベクターを用いずnaked plasmid DNAを肝動脈より注入する遺伝子導入方法を選択している。この方法での全身の臓器におけるplasmid DNAの分布を経時的にPCR法で検討した。プライマーはplasmidに特異的なものを作成し,HGF導入後2日目,7日目,14日目,21日目,28日目の全臓器からDNAを抽出し,PCRを行なった。脳,精巣,卵巣などの主要臓器にも2日目,7日目で検出されたものもあったが,いずれも一過性であった。肝臓のみが28日目まで検出され,肝動脈からの遺伝子導入は臓器選択性の高いことが示され,他臓器におよぼす影響は非常に少ないものと考えられた。安全容量の検討では,HGFの抗線維化作用が確認できている容量の50倍,100倍濃度のHGFを投与し癌誘発への関与などの副作用を検討したが,naked plasmid DNAの遺伝子導入では認められなかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tsuboniwa N: "Safety evaluation of HVJ-AVE liposomes in nonhuman primates."Human Gene Therapy. (in press).

  • [文献書誌] Fujimoto J.: "Strategy of gene therapy for liver cirrhosis and liver cancer."Frontiers in human genetics : Disease and Technologies. (in press).

  • [文献書誌] Fujimoto J.: "Gene therapy for liver cirrhosis : Novel treatment into the new millennium."Frontiers in hepatology (Springer-Verlag Inc.). 30-35 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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