研究分担者 |
中村 肇 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (70303914)
豊國 伸哉 京都大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (90252460)
近藤 裕郷 日本オルガノン株式会社, 薬品研究所, 主任研究員
平田 敏樹 京都大学, 大学院・医科学研究所, 助手 (70281110)
福瀬 達郎 京都大学, 大学院・医科学研究所, 助手 (90263152)
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研究概要 |
1.温虚血再潅流傷害に対するselectin blocker(KB-R9188)の検討 ラットex vivoによる評価 selectin brockerを静脈内投与されたラットの心肺ブロックを摘出し,37℃90分間の温虚血後 ex vivo再潅流モデルにて60分間の再潅流を行った.selectin blocker投与群は,非投与群に比べ酸素化能,気道内圧,肺動脈圧において良好な肺機能がみられ(p<0.05),肺水腫の指標である肺湿乾重量比も軽減された(p<0.05).新しいselectin blocker(KB-R9188)は,温虚血再潅流傷害を抑制した. 2.酸化ストレスによるDNA傷害の検討(予備実験) DNA傷害の定性並びに定量評価の予備実験を兼ね,15時間冷保存,60分間再潅流後ラット肺を修飾塩基産物である8-OHdGに対するモノクロ-ナル抗体にて免疫組織染色を行い,その標本をコンピューターにて定量解析を行った.再潅流中の肺機能と定量化された酸化ストレスによるDNA傷害との間に強い相関がみられた.またDNA傷害を局在別に検討したところ肺胞上皮細胞で最も強く,以下肺動脈上皮細胞,気管支上皮細胞の順であった.今後上記1の温虚血再潅流傷害に対するselectin blockerの実験での標本について解析予定である. 現在High performance liquid chromatography法による酸化ストレスによるDNA傷害の定量を検討中である. 3.冷虚血再潅流傷害に対するADF/Thioredoxinの検討(予備実験) 上記ラットex vivoによる冷虚血再潅流傷害に対するADF/Thioredoxinの評価に当たり,薬剤の至適濃度を検討中である.
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