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1999 年度 実績報告書

Discordat 異種心臓移植の臨床応用のための実験的研究-超急性拒絶反応抑制後に発生する拒絶反応の機序解明と予防/治療法の確立-

研究課題

研究課題/領域番号 11470272
研究種目

基盤研究(B)

研究機関大阪大学

研究代表者

大竹 重彰  大阪大学, 医学系研究科, 講師 (50243209)

研究分担者 澤 芳樹  大阪大学, 医学系研究科, 講師 (00243220)
福嶌 教偉  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30263247)
白倉 良太  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00116047)
榊田 悟  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90311753)
キーワードDiscordant異種心臓移植 / ヒヒ / ブタ / 超急性拒絶反応 / 前感作抗体 / 異所性移植モデル
研究概要

今回我々は、ブタの心臓を用いてヒヒ血清中の抗ブタ抗体を減少させることにより、最後に移植したブタ心臓の生着延長を試みる実験を試行した。
【対象と方法】4頭のヒヒに2週間免疫抑制剤(FK506 12mg/Kg/day、CAM 30mg/Kg/day)を経口投与した後、異所性にブタの心臓を3〜4つ連続で移植した。移植時の虚血時間を短くするために、1〜3つめまでの心臓は人工血管とコネクターで連結して再潅流させた。その際、ドナーの腕頭動脈から持続的にFUT175を2mg/Kg/hで投与し、補体の抑制を試みた。移植後、ソルメドール125mgを3日間、FK506 12mg/Kg/day、CAM 30mg/Kg/dayを拒絶されて心拍動が停止するまで投与した。
【結果】1つめの心臓は全て血流再開後心拍動を開始し、30分以内に超急性拒絶反応により心停止した。2〜3つめの心臓は1時間以上拍動していたが、1時間半で摘出し、最後の心臓を移植した。3頭のうち2頭は、技術的な問題でレシピエントのヒヒが術直後に死亡した。1頭は、術翌日移植心の停止、出血に伴い死亡した。残りの1頭では移植後6日間心臓は拍動していた。1〜2つめの移植心は出血壊死像(超急性拒絶反応の像に一致)、3〜4つめの移植心は遅発性の拒絶反応の像を呈していた。血清中のブタ赤血球に対するヒヒの抗体を測定したところ、心臓を移植するに応じて、その抗体価は低下し、4つめの心臓を移植する直前には検出不能のレベルにまで低下していた。
【結語】2〜3つのブタの心臓を用いて予めヒヒの血液を潅流することにより、ヒヒ血清中の抗ブタ抗体は検出レベル以下に低下し、最後に移植したブタ心臓は移植後6日間生着した。今後さらに免疫抑制剤の改良が必要であるが、このモデルは、Discordant異種移植における拒絶反応のメカニズムならびに予防法を研究する上で有用なモデルであると考えられた。
この研究をもとに、人工心肺下心臓移植にレシピエントヒヒの3倍の体重のブタの心臓を用いて血液灌流した。これ

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] N Fukushima: "Role of endothelial apoptosis in delayed xenograft rejection in pig-to-baboon cardiac transplantation"Transplant Proc. 31(7). 2731-2732 (1999)

  • [文献書誌] N Fukushima: "Prolonged survival of pig cardiac xenografts in baboons by sequential cardiac transplantation"Transplant Proc. 30(7). 3815-3817 (1998)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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