研究課題/領域番号 |
11470274
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
二宮 善文 岡山大学, 医学部, 教授 (70126241)
|
研究分担者 |
米澤 朋子 岡山大学, 医学部, 助手 (30304299)
百田 龍輔 岡山大学, 医学部, 助手 (80263557)
大橋 俊孝 岡山大学, 医学部, 講師 (50194262)
|
キーワード | エンドスタチン / XVIII型コラーゲン / 血管内皮細胞 |
研究概要 |
1細胞培養系におけるXVIII型コラーゲン生合成 肝癌細胞JHH1を用いてXVIII型コラーゲンのプロセッシングを解析したが、一定の培養条件下では、大きな断片が生じるようなプロセッシングという現象は検出できなかった。しかしながら、パルスチェイス実験を行なう過程で、コラーゲン遺伝子発現に必須であるアスコルビン酸投与によって、通常I型コラーゲン遺伝子は発現、プロリンのヒドロキシル化が起こって優位に合成活性が上昇するのに対して、XVIII型コラーゲンはむしろ阻害もしくは合成低下されるという結果を得た。この研究結果は再実験の必要があるが、意味のある結果であることが想像される。 また、XVIII型コラーゲン同じマルチプレキシンファミリーに属するXV型コラーゲン遺伝子の発現について調べた。種々の肝細胞、初代培養、クローン化された細胞、種々のヒト肝癌細胞、Hela細胞、線維芽細胞、Jurkat細胞等を用いてXV型コラーゲン産生能の比較を行なったところ、Hela細胞のみで発現があることが確認された。 2エンドスタチンの細胞接着および走化性抑制をみるための実験系の確立 VEFGおよびbFGF投与によって血管新生が亢進されるが、血管内皮細胞の培養系でエンドスタチンの細胞接着および走化性抑制を観察するために、HUVEC2-6継代の細胞を用い、単層培養系を確立することができた。細胞増殖活性はMTTアッセイを用いた。細胞接着についてはコラーゲン、ラミニン、フィブロネクチンをコートした培養皿を用い、走化性活性はボイデンチェンバーをもちいて、ポリカーボネイト膜を通過する細胞を染色することによってその細胞数を数えて計測した。 またin vivoにおいて腫瘍細胞をヌードマウスにinjectionし、生着する腫瘍塊を作製することによってエンドスタチンの腫瘍増生抑制活性測定系とすることが出来た。この系での血管新生の程度を測定するために、CD31抗体を用いて細胞を測定し、全視野を測定して、染色される毛細血管を数量化することでその系を確立することが出来た。
|