研究概要 |
本研究計画は家族性モヤモヤ病が染色体17q25領域と連鎖するという我々が見いだした事実をもとに同領域に座位するモヤモヤ病原因遺伝子をクローニングすることを目的としている. 1)本年度においてはモヤモヤ病家系のmicrosatellite linkage解析にて家族性モヤモヤ病の遺伝子がD17S785-D17S836(17q25)の9cMの領域に存在することを確認Stroke誌に誌上発表を行った. 2)さらにこの9cMの領域についてGeneMap99上でEST searchによる候補遺伝子の絞り込みを行い計32の候補となる遺伝子を明らかにした. 3)さらに,現在の所最有力な候補として,Sat-1/DTDST/pendrin/DRA/prestinファミリーに属するanion transporterの1つを同領域に見いだした.この遺伝子はイオンチャンネルであり,いくつかの理由から,モヤモヤ病の原因遺伝子としての可能性が高い(本遺伝子の名称と機能については現時点では研究の匿秘性から明らかにできない). 次年度は候補遺伝子につき,家系での完全連鎖,変異の有無について順次検討してゆく予定である.
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