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1999 年度 実績報告書

脳原発リンパ腫:発がんの分子基盤の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11470285
研究種目

基盤研究(B)

研究機関新潟大学

研究代表者

熊西 敏郎  新潟大学, 脳研究所, 教授 (40018601)

研究分担者 桑野 良三  新潟大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (20111734)
鷲山 和雄  新潟大学, 脳研究所, 助教授 (00183715)
薄井 宏  新潟大学, 脳研究所, 助手 (20192510)
キーワード脳リンパ腫 / 非ホジキンリンパ腫 / がん抑制遺伝子
研究概要

本研究では脳原発リンパ腫のがん関連遺伝子の変化の実態を明らかにすることを目的とした。
しかし、この腫瘍では多発性に発生する傾向がある。このため腫瘍それぞれの個性を明確に把握することがまず重要と考え、本年度はこの点へのアプローチとして免疫グロブリン遺伝子のVDJの解析もおこなった。
1.免疫グロブリンH鎖遺伝子のCDR3の解析
脳リンパ腫の大多数がB細胞性であることから、それぞれの腫瘍のCDR3領域の解析をPCR法にておこなった。その結果、ゲノムDNAの検索ではしばしば複数のDNAの増幅がみられ、その腫瘍に特異的なCDR3の決定は困難であった。これに対してmRNAのRT-PCRでは単一なDNAが増幅される傾向にあり、塩基解析ではそれぞれの腫瘍で異なる、かつin frameな、CDR3配列が同定された。このCDR3配列の腫瘍特異性をin situ hybridization で検索したところ、CDR3配列から作られたoligonucleotide(30-45mer)はそれの由来する腫瘍切片とのみ反応し、異なる腫瘍切片とは反応しないことが確認された。
2.がん抑制遺伝子p14の検索
脳原発リンパ腫では、がん抑制遺伝子p16が高頻度にhomozygous或いはhemizygous欠失を示すことは既に報告したところであるが、本研究ではこのp16遺伝子に接近して局在し、かつexon2,3を共有することで知られるp14遺伝子のexon 1の検索をSouthern blot法にておこなった。その結果、p14のexon 1もp16遺伝子とほぼ同様なパターンで高頻度に欠失していることが確認された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Endo, S.: "Primary brain lymphoma"Neuropathol, Appl. Neurobiol.. 25(Suppl). 50 (1999)

  • [文献書誌] 遠藤純男: "脳原発悪性リンパ腫の免疫グロブリン遺伝子解析"Brain Tumor Pathol.. 16(Suppl). 87 (1999)

  • [文献書誌] Zhang, S-J.: "Rare-type mutations of MMAC Itumor suppressor gene in human glioma cell lines and their tumors of origin"Jpn. J. Cancer Res.. 90. 934-941 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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