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1999 年度 実績報告書

くも膜下出血後の髄液内炎症性サイトカインの動態と正常圧水頭症の成因についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 11470287
研究種目

基盤研究(B)

研究機関信州大学

研究代表者

多田 剛  信州大学, 医学部・附属病院, 講師 (00236530)

キーワードクモ膜下出血 / 脳脊髄液 / TGF-β1 / IL-6 / IL-1β / CRP / 炎症 / 白血球
研究概要

クモ膜下出血はクモ膜下腔に炎症反応を引き起こし、その過程は炎症性サイトカイン類の放出でコントロールされている。クモ膜下出血後の合併症に対する炎症性サイトカイン類の関与を調べるために、われわれは C-reactive protein(CRP),Interleukin-1β(IL-1β),IL-6,Transforming growth factor-β1(TGF-β1)の髄液濃度を Enzyme linked immunoabsorbent assay(ELISA)法にて測定しの時間的変化を調べた。クモ膜下出血後4から6日目の髄液浮遊細胞を遠心分離して免疫組織染を行った。TGF-β1の分子量はウエスタンブロット法にて測定した。細胞内IL-1β,IL-6はフローサイトメトリーにて測定した。
髄液内IL-6はクモ膜下出血直後に最高値を示し、それらは好中球と単球から産生されていた。一方、ELISAでの髄液IL-1β値は常に低値を示したものの、フローサイトメトリーでは単球やリンパ球で検出可能であった。髄液CRP濃度は出血後2から3日目に最高値となった。TGF-β1濃度もまたELISAでは出血後1日以内に最高値となるが、それは血小板から放出される非活性型のためであった。25KDaのTGF-β1は出血後少なくとも15日間は検出可能であり、その一部は好中球、単球からも産生されていた。今回の研究ではクモ膜下出血時に放出された白血球がIL-6やTGF-β1を産生することによってくも膜下腔での出血後の炎症反応に重要な役割を演じていることが示唆された。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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