研究課題/領域番号 |
11470294
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
山田 和雄 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (90150341)
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研究分担者 |
岩田 明 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (90275131)
相原 徳孝 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (00264739)
間瀬 光人 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (60238920)
島田 昌一 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (20216063)
加藤 泰治 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (60094364)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | クモ膜下出血 / 頭蓋内圧 / 脳幹流圧 / アポトーシス / TUNEL染色 / bax / ice / 低体温 |
研究概要 |
2年間の本研究で、クモ膜下出血モデルラットでは頭蓋内圧が一過性に上昇するため脳灌流圧が低下し、一過性脳虚血が起こることを明らかにした。また、血管破裂部位では血管攣縮が起こり、これも虚血に関与することを明かにした。さらにこの結果、虚血に脆弱な海馬では出血の2日後にCA1領域でTUNEL陽性細胞が出現し、アポトーシス様の細胞死が起こっていること、またアポトーシス関連遺伝子と蛋白の発現を検討すると、アポトーシスを促進するbax、bcl-x、iceなどがCA1、CA3で出現することを明らかにし、bax/bcl-2のアンバランスがCA1でのアポトーシスの発現に関与していることを明らかにした。さらに、これらの発現が低体温によって制御されるか否かを検討した。その結果、低体温はHSP70でみた虚血ストレスの発現部位を低下させ、その過程でc-junの発現を遅らせたり低下させたりすることを明らかにしたが、アポトーシス関連遺伝子の発現には影響を与えないことを明らかにした。アポトーシスの最終共通過程であるcaspaseについてはICEについて発現をみたが、やはりくも膜下出血でその発現が増加していることが明らかとなった。また脳内での主要な水チャンネルであるaquaporin 4とオスモライトトランスポーターであるsodium myoinositol cotransporter(SMIT)についてもその遺伝子発現を検討したが、とくにSMITの発現が虚血部位を中心に認められることを明らかにし、またaquaporin 4は出血後3-5日後にその発現がピークに達することを明らかにした。これらの変化は遺伝子発現において特に顕著にみられるが、蛋白発現にも差があることが示された。
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