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1999 年度 実績報告書

大動脈遮断前アデノシン・ニコランジル全身投与の心拍変動、循環・腎機能に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 11470321
研究種目

基盤研究(B)

研究機関愛知医科大学

研究代表者

小松 徹  愛知医科大学, 医学部, 助教授 (80109777)

キーワード大血管手術 / 大動脈遮断 / 心拍変動 / アデノシン / KATP開口薬 / ニコランジル / 1 / f傾き / 日内変動
研究概要

大血管手術時の遮断解除後に伴う低血圧はdeclamping shockと知られている。その成因について遮断解除時の体血管抵抗の減少や虚血性代謝産物による心機能抑制などが考えられる。心拍変動は、生体の恒常性を保っている循環調節能のダイナミクスを反映する非侵襲的バイオシグナルである。長時間RR間隔記録可能のAC300(Suwa Trust社製)と心拍変動解析ソフト(Chiram,Suwa Trust社製)を用いて、自律神経系の指標である各周波数成分(UVLF(0.001-0.01Hz),VLF(0.01-0.04Hz),LF(0.04-0.15),HF(0.15-0.5Hz))、と複雑系の指標である1/fslopeの日内変動が大動脈遮断を伴う術直後に消失し、回復に1週間かかることを明らかにした(1999年第26回日本集中治療医学会発表)。この大動脈遮断解除後の日内変動消失は、大動脈遮断解除に伴う組織虚血・再潅流障害と強く関連していると考えられる。しかし、K_<ATP>開口薬ニコランジル術中持続投与(2mcrg/kg/min)が大動脈遮断を伴う術後の心拍変動パラメータ日内変動消失後の回復を改善することを明らかにした(2000年度米国麻酔学会発表予定)。これは、ニコランジル投与が組織虚血、再潅流障害を予防する効果があることを示している。また、両群とも血中クレアチニンの上昇は軽度であり、群間差はなかった。このことは、腎機能障害は両群とも軽度であり、群間に有意差がないことを示唆している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Fujiwara Y: "TRansfer function analysis of the circulation in patients undergoing sevoflurane anesthosra"Can J Anaesth. 46. 820-826 (1999)

  • [文献書誌] Kimura T: "Heart rate and blood pressure power spectral analysis during calcium channel blocker in duced hgpotension"Can J Anaesth. 46. 1110-1116 (1999)

  • [文献書誌] 木村 智政: "心拍変動モニタリング"日本臨麻酔学会誌. 19. 195-201 (1999)

  • [文献書誌] 小松 徹: "汎用時系列データ解析"MemCalc"システム"臨床麻酔. 23. 875-878 (1999)

  • [文献書誌] 小松 徹: "心拍変動の定量的エントロピー評価法"日本集中治療医学会誌. 6. D304 (1999)

  • [文献書誌] Komatsu T: "Realtime monitoring of four-beats entropy of hearate variability during rapid inhelation induction"Anesth Analy. 90. S217 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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