研究課題/領域番号 |
11470326
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
古家 仁 奈良県立医科大学, 医学部・麻酔蘇生学, 教授 (70183598)
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研究分担者 |
川口 昌彦 奈良県立医科大学, 医学部・麻酔蘇生学, 講師 (60275328)
下川 充 奈良県立医科大学, 医学部・麻酔蘇生学, 助手 (90201558)
北口 勝康 奈良県立医科大学, 医学部・麻酔蘇生学, 助教授 (30183297)
井上 聡己 奈良県立医科大学, 医学部・麻酔蘇生学, 助手 (50295789)
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キーワード | 運動誘発電位 / ウサギ / 低体温 / 亜酸化窒素 |
研究概要 |
ウサギの運動誘発電位モデルを用いて、運動誘発電位に対する低体温の影響および低体温下での亜酸化窒素による運動誘発電位抑制効果について検討した。運動野刺激は硬膜外刺激で行い、単発、3連および5連のトレインパルスを使用した。運動誘発電位は、ヒラメ筋より複合筋活動電位を記録した。麻酔は、ケタミン、フェンタニル、プロポフォールにて維持し、筋弛緩薬は使用しなかった。 低体温の運動誘発電位への影響を検討するため、食道温を指標に38℃、35℃、32℃、30℃、28℃と体温を低下させ、各温度における運動誘発電位を記録した。運動野を単発刺激した場合は体温の低下とともに振幅は有意に低下した。しかし、運動野刺激法としてトレインパルスを使用した場合は、28℃までは振幅の低下はみられなかった。ただし、いずれの刺激法においても振幅は低温になるにしたがい延長した。これより、刺激法としてトレインパルスを使用しているかぎり28℃までは運動誘発電位の記録が可能であることが示唆された。 亜酸化窒素の運動誘発電位への抑制効果については知られているが、今回我々は40℃、35℃、30℃の3群での亜酸化窒素の運動誘発電位への影響を検討した。亜酸化窒素投与前の振幅はいずれの群でも差は認められなかった。亜酸化窒素投与によりいずれの群においても振幅の低下が認められたが、35℃および30℃の低体温群では40℃群に比較し、その抑制の程度が有意に大きかった。低体温中に運動誘発電位をモニターする場合の亜酸化窒素の使用は慎重に行わなければならない。
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