研究課題/領域番号 |
11470337
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小角 幸人 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (30186639)
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研究分担者 |
野々村 祝夫 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (30263263)
高原 史郎 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (70179547)
奥山 明彦 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20093388)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 腎臓移植 / 慢性拒絶反応 / グルココルチコイドレセプター / Gel shift法 / 免疫抑制剤 / ステロイド |
研究概要 |
慢性拒絶反応は移植腎の長期生着を妨げる最も大きな要因である。しかしこの慢性拒絶反応を早期に診断する方法は開発されていない。また慢性拒絶反応は免疫抑制不十分である場合に惹起されるが、ステロイド剤の場合は個々の移植患者の薬剤感受性を検出することが困難であり、結果的に移植後、定期的に減量しているのが現状である。一方、ステロイド剤の薬剤感受性を検査する方法の一つであるグルココルチコイド・レセプターの定量法は既に開発されているが、(1)一回の検査に必要な採血量が30ml以上と多いこと、(2)検査そのものが煩雑であり、頻回に行いにくいこと、などの理由から臓器移植の臨床には用いられていないのが現状である。我々はGel shift法を改良することにより、一回の採血量を10ml以下に減量し、さらに検査手順そのものを大幅に簡素化することに成功した。この成果を基に、腎移植患者を対象にグルココルチコイド・レセプターの定量を行った。その結果 (1)Gel shift法によるグルココルチコイド・レセプター定量法の開発 健常人からヘパリン加末梢血を採取し、Gel shift法によってグルココルチコイド・レセプターの定量を行った。この際、一回の測定に要する採血量を5ml以下になるまで測定法を改良した。 (2)腎移植患者末梢血を用いたグルココルチコイド・レセプターの定量 慢性拒絶反応患者の診断には、全て腎生検による病理診断を用いた。また慢性拒絶反応群と正常群間にその他の有意な背景因子がないことをあらかじめ確認した。その結果、慢性拒絶反応患者では、有意にグルココルチコイド・レセプタ-量が少ないことが判明した(Tansplant Int 13:255-259,2000)。
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