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2001 年度 実績報告書

内耳性難聴、耳鳴、めまいに対する局所療法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11470355
研究機関名古屋大学

研究代表者

中島 務  名古屋大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30180277)

研究分担者 曾根 三千彦  名古屋大学, 医学部・附属病院, 講師 (30273238)
三澤 逸人  名古屋大学, 医学部・附属病院, 講師 (70303625)
服部 琢  名古屋大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (10172933)
キーワード内耳 / 局所療法 / 難聴 / 耳鳴 / めまい / 蝸牛血流
研究概要

内耳機能の評価に内耳血流状態の把握は重要である。ラットを用いてレーザードップラー法にて前下小脳動脈圧迫の蝸牛血流への影響を検討した。蝸牛骨壁上の粘膜を除去しても蝸牛骨壁の上にプローブの先端をあてて測定すると前下小脳動脈を完全に圧迫しても血流信号はゼロにはならなかった。この時、マイクロスフェアを左心室に注入すると蝸牛内にはマイクロスフェアが入らなくても、蝸牛骨壁内部にマイクロスフェアの存在が認められた。したがって、蝸牛骨壁の上にプローブの先端をあてて測定する場合、蝸牛血流からだけでなく骨血流からの信号が混入することが明らかとなった。その程度は、ラットではレーザードップラー出力の30〜40%と推定された。
ヒトでは蝸牛骨壁が厚く、骨血流の影響はラット以上と推察できる。人工内耳手術では、蝸牛骨壁に穴をあけるので、この穴にプローブをさしこんで血流測定をおこなえば可能な限り純粋に蝸牛血流の測定ができると考えた。現在までのところ人工内耳手術を受けた20人にこのような方法にて蝸牛血流の測定を行った。うちわけは、原因不明の先天聾7人、特発性感音難聴5人、髄膜炎後難聴2人、遺伝性難聴1人、ワールデンブルグ症候群1人、内耳道狭窄1人、メニエール病1人、サイトメガロウイルス内耳感染1人、突発性難聴1人である。このうち、原因不明の先天聾2人、特発性感音難聴2人、髄膜炎後難聴1人、内耳道狭窄1人あわせて6人においては顕著な蝸牛血流信号の低下を認めた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Nakashima T, et al.: "Effectts of anterior inferior cerebellar artery occlusion on cochlear blood flow a comparison between laser-Doppler and microsphere methods"Hear Res. 162. 85-90 (2001)

  • [文献書誌] Nakashima T, et al.: "Transmeatal low-power laser irradiation for tinnitus"Otol Neurotol. (in press).

  • [文献書誌] Nakashima T, et al.: "Blood flow measurements in the ears of patients receiving cochlear implants"Ann Otol Rhinol Laryngol. (in press).

  • [文献書誌] 中島 務: "難病の診断と治療指針 改訂版2"六法出版社. 371-379 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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